初公開週の週末興行成績ランキングが6位、2週目8位、3週目は10位と大コケへの道を突き進む木村拓哉主演映画「無限の住人」。5月14日、巻き返しを狙うかのように原作者の沙村広明氏と三池崇史監督の対談が東京・アニメイト新宿で行われ、不死身の侍・万次を演じた主演の木村について語られた。
「沙村氏は木村が万次役でよかったといい、かっこいいところと汚いところの両方をできる人だと絶賛していました。さらに木村拓哉がどんな役でも同じ演技と評されることに触れ、『木村拓哉は木村拓哉しかできない』という人もいるがスターはそういうものだと擁護。そして『チャールズ・ブロンソンもチャールズ・ブロンソンしかできない』と往年のハリウッドスターを引き合いに出して木村を褒め称えたのです」(芸能ライター)
木村拓哉がチャールズ・ブロンソンとは、ずいぶん大きく出たものだ。このたとえに納得いかないという映画関係者がこう語る。
「いくらなんでも言い過ぎです。確かにチャールズ・ブロンソンは『荒野の七人』や『大脱走』などのワイルドな男臭さのイメージで通っていますが、『狼よさらば』という社会派サスペンスではスマートなビジネスマンをかっこよく演じるなど、役者としての力量には定評があります。表現のそこかしこに自意識が顔を出す木村の演技と一緒にするのはいかがなものかと思いますよ」
対談において両氏は、本気で木村を褒め称えていたのだろう。しかし、絶賛するあまり、成績不振の原因が木村にあると言われないように、必死にフォローしているように見られてしまったかもしれない。
(伊藤その子)