「キイハンター」「ずっとあなたが好きだった」など、多くのドラマ、映画で活躍した女優の野際陽子さんが肺腺がんのため今月13日に亡くなっていた。81歳だった。
野際さんは放映中の昼ドラ「やすらぎの郷」(テレビ朝日系)に出演しており、石坂浩二演じる主人公の脚本家・菊村栄の亡妻の親友という重要な役どころ。21日の放送回まで登場することが決まっている。
同ドラマは全130回、9月まで放送という長丁場。体調を崩して3月の制作発表にも出席できなかった野際さんの体調を考慮して、台本を書き換え、負担を減らしていたという。
「主な出演者の平均年齢が78歳ということで、脚本の倉本聰さんも役者さんたちの健康状態を気にしていました。撮影現場には看護師やAEDも配備するなど、緊急対応できるように準備されていた」(芸能記者)
野際さんは14年に肺がんが見つかり、早期発見で手術は成功したものの、翌15年に再発。以来、薬物治療を続けてきた。一時は呼吸も困難になり酸素吸入器をつけていたという。
「5月8日に体調が悪化して入院。それでも野際さんは病院から撮影現場に通っていたそうです。最後は痛み止めを飲みながらの厳しい治療になったようです」(前出・芸能記者)
長女で女優の真瀬樹里は所属事務所を通じてコメントを発表した。「2度の手術、抗がん剤治療と仕事をしながらの壮絶な3年の闘病でした。最期は、抱きしめる私の腕の中で天国に旅立ちました」。
病床では最後まで復帰に意欲を示していたという野際さん。その願いは叶わなかった。