今クールは香里奈主演のドラマ「結婚式の前日に」(TBS)が大爆死。「伝説の低視聴率ドラマ」の仲間入りを果たしそうな勢いだ。もはや内容よりも“今週は数字がどこまで落ちたか”のほうに関心が集まった、爆死ドラマの歴史を紐解いてみた。
前期、新たに不名誉な伝説を築いてしまったのが、EXILE・AKIRA主演の「HEAT」(フジテレビ系)。その第6話は、1980年に放送された「ピーマン白書」(フジテレビ系)以来、35年ぶりとなる低視聴率2.8%を記録し、出演者や関係者に衝撃を与えた。
「『ピーマン白書』の時は裏番組に『8時だョ!全員集合』(TBS系)という一時は視聴率30%台を記録したオバケ番組が放送されていたため、仕方のない敗北と言われてきました。しかし、今回の『HEAT』は、裏でこれといった人気番組が放送されていないにも関わらずこの記録を出してしまったということは、完全に視聴者から避けられていたのでしょう」(テレビ誌記者)
主演のAKIRAは、テレビ史に不名誉な名を刻むことになったが、そもそも消防団という設定に視聴者は感情移入しづらいし、画の撮り方も古臭い。登場人物が横に並んで順番にセリフを発していく様は、昼メロや吉本新喜劇を観ているようだ。
「何より疑問なのは、火災が発生しない回があることです。これではただの消防団員コスプレじゃないですか。映画『バックドラフト』のように火の恐怖を緻密に描き出せば、手に汗握る緊迫感で視聴者を引き付けられるはず。そのほうが肉体派のAKIRAも魅力を発揮できるはずなのに、なぜお茶を濁しているのかまったく理解できません」(前出・テレビ誌記者)
すでに映画化を発表してしまっただけに、もはや“火消し”は容易ではないだろう。