フジテレビのドラマで明暗が分かれている。月9ドラマの「コード・ブルー」は8月21日放送の第6話で3週連続の13%台をキープ。それに対して火曜9時の「僕たちがやりました」は22日放送の第6話でシリーズ最低の5.2%を記録した。この低迷ぶりには局側も頭を抱えているようだ。テレビ誌のライターが指摘する。
「この火曜9時枠では1月期の『嘘の戦争』、そして4月期の『CRISIS』と2作連続で平均視聴率が二ケタに到達。いずれも月9に大勝し、フジにとって新たな看板ドラマ枠との声もあったほどです。今期の『僕たちがやりました』でも若手俳優きっての演技派である窪田正孝を主役に据え、ヒロインには来年の朝ドラに主演する永野芽郁を抜てき。万全のシフトを敷いたのですが、初回から視聴率7.9%とつまずき、その後も数字は下がる一方で、フジにとっては誤算中の誤算でしょう」
そんな「僕たちが~」では、元AKB48の川栄李奈が8月15日の放送回で窪田とのベッドシーンに挑戦。男性視聴者から「艶っぽすぎる!」「もはや大人向けビデオ」と歓迎の声が飛ぶなど、話題性もある。それがなぜ数字に結びつかないのか。
「業界では『窪田は演技はうまいけど数字は持っていない』と囁かれています。15年7月期の『デスノート』(日本テレビ系)こそ平均11.6%とヒットしたものの、それは有名な原作のおかげという面がある。それ以外の主演作では目立ったヒットドラマがなく、演技力は高いけどヘビーなファンがついているタイプではないというのが定評です。むしろフジテレビがなぜ、この枠で窪田を主役に据えたのかが不思議ですね」(前出・テレビ誌ライター)
一部には29歳の窪田に高校生役をやらせたことが敗因との分析もあるが、ドラマの内容自体を評価する声も少なくない。ともあれ“僕たちがやらかしました”という事態にならぬよう、後半戦の巻き返しに期待したい。
(金田麻有)