テレビを見ていると、朝から晩まで「ずっと何かを食べているシーン」を見ているような気がします。それだけに、芸能人の「箸の使い方がヘンだな」と、一度気になってしまうと他に何も頭に入ってこないという事態に陥ってしまうこともしばしば。
持ち方がおかしいのはもちろんですが、演出の名の下に箸で料理を指しながら物色する様子だったり、箸の先をペロっとしたりすることも、立派な「マナー違反」。テレビの影響で、良しとしてしまっている人も多いかと思いますので、ここで、箸マナー「嫌い箸(きらいばし)」について復習しましょう。
■移り箸:いったん取りかけた料理をやめて別の料理を取ること
■重ね箸:同じおかずをいつまでも続けて食べる
■かみ箸:箸の先を噛むこと
■探り箸:汁物の中を箸で探り取ること
■刺し箸:料理に箸を刺して取る
■指し箸:食事中に箸で人のことを指すこと
■そら箸:一度取った食べ物を戻すこと
■たて箸:ご飯に箸を突き立てること。死者に供えるご飯と同じなので縁起が悪い
■なみだ箸:箸で持った料理から汁が垂れること
■ねぶり箸:箸についたものを舐め取ること
■箸渡し:箸と箸で食べ物を渡すこと。火葬の後の骨を拾うのと同じ動作なので縁起が悪い
■二人箸:同一の食器の上で二人同時に食べ物を取る
■迷い箸:どの料理を取ろうかを箸を持ったまま動かして迷うこと
これらが「ついやってしまいがち」な嫌い箸の一部です。ちなみに、外食時での「割り箸」にもマナーがあります。
■割るときには上下に割る
■汚れた箸先をできるだけ人に見せないように置く
■食べ終わったら箸袋に戻す
といったものです。特にマナーには制定されていませんが、いつまでも割った箸をしごいているのも、カスが飛んできそうで周りに迷惑なので、ほどほどに。
(摘木みなみ)