今月9日からスタートする連続ドラマ「FINAL CUT」(フジテレビ系)に、女優の裕木奈江が出演する。民放の連続ドラマに出演するのは、およそ23年ぶり。久しぶりの連ドラ登板が、往時を知るファンを驚かせているという。
「裕木が演じるのは、主役を演じる亀梨和也の母親役。メディアによって追い詰められる役どころが裕木の女優人生と重なり、意味深だと注目を集めています」(女性誌記者)
90年代当初、アイドル的な人気を誇った裕木。女優としてはもちろん、歌手としても「硝子のピノキオ」でデビュー。ラジオ番組「オールナイトニッポン」のパーソナリティとしても活躍している。そんな裕木が世間のバッシングに見舞われたのは、あるドラマ出演がきっかけだった。
「93年放送の『ポケベルが鳴らなくて』(日本テレビ系)で、親友の父親と不貞関係になるOL役を演じたことから端を発して、“女性が嫌いな女優”として女性週刊誌から総攻撃を受けました。その後、仕事も徐々に減り、99年の結婚を機にロスへ移住してしまいました」(前出・女性誌記者)
しかし、2004年に文化庁新進芸術家海外研修制度を利用して、1年間演劇を学ぶためにギリシャに留学。英語にも磨きがかかった裕木は、ハリウッドの映画俳優組合(SAG)に加入。様々な映画のオーディションを受け、国際派女優と言われるまでになった。
「2006年には、クリント・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』に出演、これをきっかけに本格的に海外映画に進出。今年、デヴィッド・リンチ監督の海外ドラマ『ツイン・ピークス The Return』に出演したことは記憶に新しいところです」(映画ライター)
しかし、国際派女優としての地位は築いたものの、裕木自身は男運には恵まれなかったことを、とても悔やんでいるという。
「2015年に『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)の特番に出演した際、2009年に離婚して以来『プライベートの恋愛で良い思いをしたことがない』と話しています。その理由として『すべての運を共演者の方に使ってしまった』とコメント。10代の後半から、緒形拳、高倉健、菅原文太といった大スターと共演し、その恵まれ過ぎた環境に運を使ってしまったと本人は考えているようです」(エンタメ誌ライター)
23年ぶりの連ドラ出演をきっかけに、もうひと花咲かせてほしいものだ。
(窪田史郎)