「朝食を抜くと脳が働かない」と、よくいわれますよね。でも、必ずしもそういうわけではないようです。
医師の石原結實さんの著書「空腹はなぜいいか?」(PHP研究所刊)には、アメリカのエール大学のホーバス博士によると、お腹がすくと胃から「グレリン」というホルモンが出ることによって、脳の海馬領域の血行がよくなり、頭が働くことが分かっていると書かれています。
グレリンが出ると、人はどうしても食べ物を食べたくなって、確保しようとするのだといいます。それで頭が働くのだそうです。つまり、朝にご飯を食べるか食べないかは、脳の働きとは関係ないというのが石原さんの見解のようです。なので、朝食を取ることで頭が働く人は食べればいいし、食べないほうが頭が働く人は取らなくてもいいといいます。
ただし、医師の松生恒夫さんの著書「『もち麦』で腸イキイキ革命!」(日本文芸社刊)によると、朝食を取らないと腸の大蠕動(だいぜんどう)が起きにくくなりって排便のチャンスを逃し、便秘を招くとも書かれています。少し「出にくい」という人は、朝は食べたほうがいいのかもしれませんね。