子どもに鉛筆の正しい持ち方、教えていますか? 一度慣れてしまえば持ち方を変えることが難しくなるだけでなく、「ちゃんと字を書けているから問題ないでしょう」と変えようとも思わなくなることも…。確かに、字を書くには、どんな持ち方でも構わないかもしれません。それでも正しい持ち方が提唱されているのには、それなりの理由があるものです。
■正しい持ち方は学びの姿勢をよくする
「鉛筆の正しい持ち方」にはいくつか種類があるようですが、どれも次のようなメリットを生かすために考えられたものです。
□自由自在に手首を動かすことができ、思い通りに運筆できる
□長時間書いていても姿勢が崩れない
□疲れにくい
□ペンだこができにくい(手への負担が少ない)
書きやすく疲れにくく、学びの姿勢を自然と正しく維持することができる持ち方。そんな持ち方を逃す手はありませんよね。受験勉強をしている子どもたちがよく口にする言葉に「国語のテストは書くことが多くてすぐに疲れちゃう」「書くのが遅いから、時間内に解き終えられない」などがあります。持ち方の違いで、書くことにストレスや効率の悪さを感じてしまうのはもったいないと思うのです。
■鉛筆を正しく持つ手軽な方法
鉛筆を握りはじめた子どもたちにも、持ち方を正したい大人にも伝えたい「鉛筆の正しい持ち方」の“手軽な”視点。それは、鉛筆を持ったときに親指・人差し指・中指が鉛筆を包み込むように「三角形」を描いているかどうかです。親指と人差し指で鉛筆をつまみ、中指を添えることで、自然と鉛筆を三辺から支えることができます。余計な力を入れずとも鉛筆をしっかり持つことができ、疲れにくくて、きれいな字も書きやすくなります。
鉛筆の持ち方を正しくするのは、最初が肝心。これから鉛筆を持ち始める子には、ぜひ正しい持ち方を教えましょう。慣れてしまえば変えにくいということは、慣れるまで行えば正しい持ち方も定着するということ。これから直したいと思う場合は、鉛筆に装着する正しい持ち方の矯正具を活用するなどして、根気よく取り組んでいきましょう。
(Nao Kiyota)