子どもが「テメー! クソババァ!」なんて言い出したらどうしよう…。子どもが思春期に入ると、付き合う友だちや環境によっては、荒れてしまったり、言葉遣いが悪くなってしまったりしますよね。学習塾で子どもたちを見ていると、「あのときはあんなにかわいかったのに…」と、驚くほどの変貌を遂げる子もいます。とくに、言葉は一度乱れてしまうとなかなか戻りにくいもの。そこで、子どもの言葉遣いの正し方について考えてみましょう。
■両親の言葉遣いが与える影響は大きい
お父さんが「くそっ!」「おい、お前!」などと乱暴な言葉遣いで話すことが多いご家庭や、お母さんの口が悪い家庭では、子どもも同じような言葉遣いになるケースが多いです。逆に、両親がきれいな言葉を使っているご家庭の子どもは、たとえ少し荒れた時期を迎えても、大人に対してはきちんとした言葉遣いができます。一番の見本は両親。子どもの言葉遣いが気になったら、まずは大人たちの言葉遣いを見直してみましょう。
■下品・悪い言葉には憧れるもの
一方で、子どもは思春期になると、どうしても乱暴な言葉遣いを「好んで」口にするようになります。ある種の憧れのようなものがあるようです。そのため、全く使わずに過ごしなさいとしつけることは、ある意味難しいもの。むしろ、「使い分ける」ことを徹底するのがよいでしょう。
筆者もそうでしたが、家庭が厳しくてどんな時でも年上の人に対しては敬意を、という意識をもっていれば、手がつけられないほど口が悪くなることはまずありません。自由にさせるのではなく、守るべきルールは厳格に提示すること。親としての威厳が求められる部分でもあります。
親が見本となってきれいな言葉を使い、友達との会話と大人との会話との違いをはっきりルール化することができれば、大人になってからも困らず、ていねいな言葉を使える人になるでしょう。まずは、自分たちが発している言葉から、気にしてみてくださいね。
(Nao Kiyota)