フィギュアスケート・羽生結弦選手はたびたび「気配りの人」と言われ、その神対応ぶりが取り上げられることも少なくない。記者会見で記者のICレコーダーを並べ直したり、カメラマンが写真を撮りやすいように立ち位置を直したり、リンクの補修をするスタッフに混じって自分も手伝ったりしているシーンを見たことがある人も多いだろう。
そんな気配りは平昌五輪の場でも披露され、韓国のファンの間で話題になったという。
「羽生選手が滑り終わると、いつもたくさんのプーさんのぬいぐるみが投げ込まれますが、平昌五輪の時はフィギュアスケートのボランティアたちに分けてあげたそうです。しかし、それはおまけのようなもの。ボランティアには、薔薇の形をした石鹸を寄付していたそうです。どれくらいの数をどのタイミングで贈ったのかなどの詳細はわかっていませんが、ボランティアにまで気配りするのは羽生選手くらいではないでしょうか」(スポーツライター)
羽生選手は過去にインタビューで、自分が多くの人に助けられ、支えられているから将来は自分が人のためになることをしたいと語っている。だからこそ、周囲に気を配り、行動に移すことができるのだろう。それはまた、羽生選手が五輪の金メダリストとして、世界選手権の勝者として、その栄誉に見合う人間であろうとする心にも重なっているのではないだろうか。
五輪連覇を成し遂げた羽生選手は、人間性においてもさらなる高みを目指していくに違いない。
(芝公子)