1月21日のライブで「ももいろクローバーZ」を卒業し、芸能界を引退した有安杏果。23歳の誕生日となる3月15日にはツイッターとインスタグラムのアカウントを開設し、ツイッターで11万人超、インスタグラムでは8万人弱のフォロワーを獲得している。4月15日には世界的アーティストで知られるブルーノ・マーズの来日公演に足を運んだ様子も投稿。一般人生活を目一杯エンジョイしているようだ。
有安のSNSに対しては、アンチからは「普通の女の子に戻るんじゃなかったのか?」といった批判も書き込まれている。だが多くのファンからは「楽しそう!」「杏果ちゃんを見ているとこっちも嬉しくなる」など、応援メッセージが寄せられているようだ。そんな有安について、アイドルの撮影も多いカメラマンが指摘する。
「アイドルや女優のSNSでは平凡な自画撮りや、スマホの機能に依存した装飾をあしらった写真に陥りがち。有安の写真には、そんな平凡な写真と一線を画す特徴があります。ひとつは構図の大胆さで、もう一つは開放絞りを活かしたボケ味です。構図のほうは被写体を安易に中央に配置せず、観る者の視線を誘導する意図が感じられます。たとえばブルーノ・マーズのライブ会場写真では、あえて観客の多いアリーナを画面の下部に配置し、天井まで入れる構図に。これによりさいたまスーパーアリーナの巨大さを強調でき、規模の大きなライブであることを実感できます」
その有安は「日芸」こと日本大学藝術学部の写真学科を卒業したカメラマンの端くれ。SNSにアップしている写真もスマホではなく、一眼レフで撮影したものが多い。そのためスマホでは難しい写真表現をさりげなくSNSで公開しているという。
「趣味の刺繍では色とりどりの糸を写した静物写真や、桜を写し込んだ風景写真なども得意なようです。その多くは背景をボカすだけでなく、被写体の手前や画面の端もボカしているのが特徴。このボケ味を使うことで、写真の主題がどこにあるかを明確に示しつつ、単なる物撮りにありがちな味気なさを避けることができます。11日にはピアスを装着する自分が鏡に写っている写真をアップしていますが、これも鏡の外側をすべてボカしつつ、背景に糸を写し込むことで、刺繍をあしらったピアスを自作したことを効果的にアピールできているわけです」(前出・カメラマン)
自分が被写体になっていても、ボケ味を上手く使いこなすのが有安流。慎重に画角を決めたうえで、誰かにシャッターだけを頼んでいるようだ。暖かくなってきたこの季節は屋外での写真も増えるはず。次に有安がアップした写真を題材に、あれこれ言うのも面白いかもしれない。
(白根麻子)