「ブラックペアン」の好調は二宮和也のひねくれた性格が貢献か?

 嵐の二宮和也にとって4年ぶりの連続ドラマ主演となる「ブラックペアン」(TBS系)の第4話が5月13日に放送され、前週から1ポイントアップの視聴率13.1%をマーク。初回放送以来の13%台に復帰を果たした。

 同作では本物さながらの手術室を再現するなど、制作側にかなりの力が入っている。ただ主演の二宮は演技に定評があるものの、俳優としては決して数字を持っているわけではないという。テレビ誌のライターが指摘する。

「映画がメインでドラマ出演はさほど多くない二宮。直近の連ドラ主演は14年4月期の『弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』で、この時は平均視聴率9.9%と二桁割れになりました。また16年1月3日放送のスペシャルドラマ『坊っちゃん』(フジテレビ系)は10.4%で、視聴率が期待できる三が日のドラマとしては期待外れだったと言えるでしょう。それゆえ『ブラックペアン』はいい意味で、期待を裏切っていることになります」

 その二宮は10年10月期の連続ドラマ「フリーター、家を買う。」(フジテレビ系)が同年の民放ドラマで最高となる平均視聴率17.1%をマークしたことも。このように主演ドラマの浮き沈みが激しい二宮だが、なぜ「ブラックペアン」では高視聴率をキープできているのか。それは二宮の演じる役柄に理由があるという。

「今回の『ブラックペアン』で演じる外科医は性格の悪さが特徴。第4話では手術への思いを延々と語る小泉孝太郎に対して、たった一言『なっがい言い訳』と吐き捨てるシーンは秀逸でした。また『フリーター、家を買う。』では愛想が悪くて他人に対する態度もそっけない今どきの青年を自然体で好演。こういった性格の悪い役を演じたら二宮は一級品なのです。それに対して『弱くても勝てます』は笑いあり涙ありの青春学園ドラマで、二宮は野球部の監督として熱く生徒たちを指導。『坊っちゃん』は誰もが知る夏目漱石の名作で、こちらは嘘や不正など曲がった事が大嫌いな性格ながら、イヤなヤツというわけではありません。これでは二宮の魅力が活かせないのも無理はないでしょう」(前出・テレビ誌ライター)

 二宮といえば「VS嵐」(フジテレビ系)で対戦相手の芸能人にキツい皮肉をぶつけたり、「ひみつの嵐ちゃん!」(TBS系)では明石家さんまに対してタメ口で話すなど、クセのある性格で知られている。ドラマでもそういった素を出すことが、視聴者を惹きつけるリアリティに直結するのかもしれない。

(白根麻子)

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