年末年始はおいしものを食べる機会が増えますよね。このお正月もつい食べ過ぎてしまい、「ダイエットでもしよう!」と断食を試す人も多いのではないでしょうか。
とはいえ極端な食事制限や断食は、確かに一時的に体重を減らすことはできますが、その間の栄養不足やリバウンドなど、危険もいっぱい。そこで断食のメリットとデメリットについて考えておきましょう。
〈メリット〉
あくまでも「一時的に」ということであれば、まずカロリーの摂りすぎによる肥満の防止策にはなります。特に炭水化物の摂取を断ち切ると、膵臓からのインスリンの分泌を抑えることができるので、膵臓の機能を休ませてあげることができます。それに胃腸を通過するものを減らすことで、粘膜の荒れや炎症を軽くすることもあります。
〈デメリット〉
私たちの体は、摂取した食物を消化吸収するときにもエネルギーを使って代謝を行なっています。長期間断食をすると、このサイクルが狂います。すると代謝機能が低下してかえって脂肪を溜め込みやすい体になることも考えられます。単品ダイエットなどでリバウンドしやすいのは、この作用が原因のひとつになっているのです。
また、必要な栄養素が摂取できないとホルモンの分泌や交感神経の働きにも影響して、生理不順や若くても更年期障害の不定愁訴に似た症状が出ることもあります。
そして断食から普通の生活に戻る時は「あれだけ我慢したんだから、これくらいは大丈夫!」と、どうしても食べ過ぎになることが多いので要注意。
油断した気持ちのままに食べはじめると、結局、必要以上にカロリーを摂り、これもまたリバウンドの原因に‥‥。
こうやってみていくと、よほどの理由がない限り絶食にはデメリットの方が多いことがわかります。病気や胃腸の検査などで必要な時以外は、できるだけ無理な断食はしない方が良さそうです。
どうしても食事のコントロールでダイエットをしたい時には、総カロリーに注意をするのはもちろん、炭水化物の摂取を減らして、野菜やお肉を中心に食べるように心掛けましょう。