YouTubeでの再生回数が500万回に達し、数多くの芸能人がハマったと公言するなどいまや社会現象とすら化しているDA PUMPの最新曲「U.S.A.」が、6月5日付のオリコン・デイリーシングルランキングにて初登場11位に留まった。
翌日には7位に上昇したものの、音楽配信サイトの「iTunes」ではトップミュージックランキングとトップミュージックビデオランキングの2部門で1位に輝いており、ファンからは「これだけ話題になっているのにベストテン圏外!?」と驚きの声があがっているようだ。この現象についてチャート事情に詳しい音楽ライターが指摘する。
「オリコンのようにCDの売上枚数を重視するチャートでは、幅広いファン層を抱えるジャニーズや、リリースイベントを開催しまくるアイドルが有利になるもの。その点でDA PUMPは現状、ファン層がさほど広いとはいえず、リリースイベントの回数も絶対的に少なかったのです。とくにリリースイベントに関してはレーベル側に誤算があったわけで、その誤算をリカバーするのもほぼ不可能な状況でした」
CDのリリースイベントでは大手CDショップの店内スペースや、ショッピングモール内のイベントスペースが使われるもの。それらのスペースは数が限られており、場所の取り合いになっているのが現実だ。そして今回の「U.S.A.」ではレーベル側にとって、この爆発的な人気を事前に予測するのは難しかったという。
「6月6日のシングル発売日に東京・池袋サンシャインシティ噴水広場で開催されたリリースイベントには、平日にもかかわらず2000人ものファンが集結。今の『U.S.A.』人気なら納得の集客ですが、これだけの人数をさばける会場は首都圏でもそう多くはありません。下手にCDショップの店頭でイベントを行おうものなら大パニックになるのは目に見えており、レーベル側としては『イベントを追加したいのにできない』というジレンマに陥っていたはずです」(同・音楽ライター)
レーベル側でも無策だったわけではなく、6月2日には急きょ、東京・ららぽーと豊洲でのイベントを追加。こちらも広い会場を埋め尽くすほどのファンを集めていた。どうやら過熱する「U.S.A.」人気はCD販売という観点で言えば、「過ぎたるは及ばざるが如し」となっていたのかもしれない。
(白根麻子)