2014年に厚生労働省から「健康づくりのための睡眠指針2014」が出され、近年は睡眠への関心が高まっています。そんな中、日々注意したいのがドリンク選びです。とくに、コーヒー=カフェインといえば「眠れなくなる」というイメージがありますが、カフェイン入りは他にお茶や紅茶などもあります。では、いったいそれらの中でどれが一番カフェインの量が多いのでしょうか。日本食品標準成分表2015年版(七訂)によると、次の結果になっています。
■コーヒーの抽出液
浸出法:コーヒー粉末10g/熱湯150mlでカフェイン0.06g
■紅茶の抽出液
浸出法:茶5g/熱湯360ml、1.5分~4分でカフェイン0.03g
■煎茶の抽出液
浸出法:茶10g/90度 430ml、1分でカフェイン0.02g
これによると、抽出法が各飲み物で異なるため、一概にどれが多いとはいえないのが事実のようです。ただ、単純にこの日本食品標準成分表で比べられている数値だけみると、コーヒーが最も多くなっています。
日本睡眠科学研究所主席研究員・三輪恵美子さん監修の「超『快眠』法」(アドレナライズ刊)では、お茶や紅茶、コーヒーのカフェイン含有量の比較をするときには、豆や茶葉の種類、抽出方法によっても変わるので、あくまで目安としたほうがいいと書かれていました。
ちなみに、一般的にカフェインは眠気を払って集中力を高めるといわれていますが、その反面、過剰摂取は不眠などの副作用も知られていますよね。日本ではカフェインの1日当たりの摂取許容量の基準はありませんが、欧州では摂取の目安量があります。そのため、眠れなくなりそうな場合には、種類問わず、夕方以降の摂取は考えたほうがよいかもしれませんね。