阿部寛がパチンコで生計を立てていた売れない頃と「下町ロケット」の類似点

 初回に続き第2話も25分拡大放送された「下町ロケット」(TBS系)。視聴率は12.4%と初回の13.9%を下回った。

「お笑い芸人や落語家など、俳優以外のキャスティングが目立つため、ネット上では批判の声も少なくないようですが、短所をバネに長所へと変える“変換パワー”を持つ阿部が主人公を演じているのですから、じきにポジティブな意見に代わるでしょう。

 すでに本人も“ネタ”にしていますが、阿部の滑舌の悪さは有名です。同ドラマの番宣のために出演した10月12日放送の『A‐Studio』(TBS系)でも『僕でさえ、何をしゃべっているかわからないですから』と苦笑していたほど。さらに司会の鶴瓶からは、モデルだった阿部が初めて俳優として出演した1987年12月公開の映画『はいからさんが通る』で演じた“伊集院忍少尉”について『セリフが棒読みやった。でもそれからいい役者にならはった』と指摘され『そうでしたねぇ、棒読みでした』と過去を振り返っていましたからね。

 “滑舌の悪さ”も“セリフの棒読み”も役者としては致命的な欠点ですが、阿部演じる佃航平の言葉はよく聞き取れなくても、どんな気持ちで何を思い、何がしたいかがよくわかる。つまり、滑舌という技術より、熱い思いのほうが、人に何かを伝える時には大事であるということを、阿部は航平のセリフを使って教えてくれていると言えるのでは」(テレビ誌ライター)

 かつては「モデル上がりの俳優」として二枚目役しかキャスティングされず、俳優として伸び悩み、3年ほどパチンコで生計を立てていたこともあるという阿部。そんな時代があったからこそ一念発起することができ、現在の活躍へとつながっているというのだから、どんな困難も乗り越えていく佃航平役は、阿部が演じるからこそリアリティを感じるのかもしれない。

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