お笑いコンビ・とろサーモンの久保田かずのぶが12月2日、自身のツイッターアカウントを更新し、同日に開催された「M-1グランプリ2018」(テレビ朝日系)敗者復活戦の視聴者投票の基準について言及している。
12月2日の18時34分より生放送されたM-1グランプリ2018だが、久保田は同大会の最後の参加枠を競う敗者復活戦について、同日12時14分に「お願い。M1敗者復活戦があります視聴者投票みたいですね。お願いだから偏ったカッコいいとか可愛いの一票で入れないであげてください」とツイートし、容姿を基準に評価しないで欲しいと視聴者へ懇願。
続けて、「それで勝ち上がる者が決勝でどれだけ酷い惨殺にあうかプロは知ってる。投票は簡単あきらかに受けてたとそれよりは受けてないこれが基準ですアイドルやないねんから」と綴り、あくまで実力や“ウケの大きさ”で投票して欲しいと主張した。
「最終的に今大会の敗者復活の枠には女性人気が異常に高いミキが選出され、久保田の願いは通じなかった格好となりました。しかし、久保田の主張するような“酷い惨殺”とは程遠く、ミキは一定の存在感を残し、ネタも女性人気に頼ったような内容ではなかった。そもそも久保田やブラックマヨネーズの吉田敬といった“三枚目芸人”は、バラエティ番組でもたびたび容姿だけで人気を集めてきた芸人に対して強い嫉妬心や敵対心があることを明かしており、今回の発言の裏にもそういった感情があったのかもしれません」(エンタメ誌ライター)
また、主催者側が視聴者からの一般投票を有効にした以上、メディア出演の多い芸人のほうが有利となるのは致し方ない流れと言えるだろう。
「容姿ではなくネタのクオリティーで勝負してきた芸人は口を揃えたかのように『イケメンはズルい』と憤慨しますが、視聴者投票を導入した時点で“実力ランキング”ではなく“人気ランキング”に傾いてしまうのは当然の結果でしょう。もちろん、M-1グランプリは人気ではなく実力で競い合うコンペティションという大前提があり、仮にイケメンという理由で決勝へ進出しても、最後にはベテランの審査員によって適正に淘汰されるため、結果は変わらないと言えます。真剣にネタを作っている芸人であればあるほど、容姿に流れる票が一定数存在する現状は受け入れがたいでしょうが、これは視聴者へ懇願するものではなく、一般投票を有効化した主催者側へ直訴する案件でしょうね」(前出・エンタメ誌ライター)
今回の久保田の投票基準に関するツイートには「そういう事言うとほんまに面白かったのに入れにくくなるんでやめてもらっていいですか」「笑いの好みは人それぞれだし、生理的に受け付けない方もいます」「これだからミキが敗者復活したらかっこいいからかわいいからって言われる…」「久保田さんもファンを偏った見方しないで欲しいです」といったクレームも続出し、ミキを容姿ではなくネタで面白いと評価しているファンからは不評のようだ。
そもそも漫才のネタや笑いを比較し、No.1を決するというのは、主観と客観をどのように織り交ぜ、自身の好みをどれほど重視するのかという課題もあり、決して簡単な作業ではないが、ハンサムなルックスを備えたお笑いコンビには、それによるプラスの面とマイナスの面を同時に抱えているのかもしれない。
(木村慎吾)