お笑い芸人の有吉弘行が12月16日放送のラジオ番組「有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER」(JFN)に出演し、漫才No.1を決する「M-1グランプリ」と女芸人のNo.1を競う「THE W」が同じ賞金額に設定されていることを嘆いた。
「M-1グランプリ」も「THE W」も共に優勝賞金は1000万円となっており、ピン芸人のNo.1を決める「R-1ぐらんぷり」(賞金500万円)の2倍の金額。有吉はこの「THE W」の賞金額について「ちょっと釣り合ってないよ。THE Wの賞金は100万円にしなきゃダメだよ、マジで。来年から」と異議を唱え、12月10日に開催された2018年度大会を制した阿佐ヶ谷姉妹については「面白いことは知ってるよ、前からね。それは知ってるけど、もちろん」とその実力を認めるも、「でも他(の出場者)にも色々とね」とも述べ、全体的なクオリティーが賞金に見合っていないのではないか、との見方を仄めかしている。
この有吉の持論はネット上で多くの賛同を得ることとなり、「有吉さん、よく言ってくれました。面白さが格段に違いました」「現状では有吉の主張の通りだな」「昨年も面白くなかったが、今年も全く面白くなかった。100万円でももったいない」「女芸人の格を上げようとする意図が見え隠れしてるけど番組を見て優勝1000万円の価値は感じなかった」との書き込みが多数寄せられた。
「そもそもこの『女芸人No.1決定戦 THE W』は2017年12月に第1回をスタートさせたばかりの新設のコンテストであり、参加芸人も様子見の段階ということもあるでしょうが、最大の問題点は縛りが“女性芸人”のみとなっている点です。他のお笑いコンテストは「漫才」や「コント」といった芸種の縛りを設けていますが、この『THE W』はネタの種類やジャンルについての制限が無く、とにかく女性であればなんでもOKという状態の為、中にはコントなのか漫才なのかすら分からない支離滅裂なネタを披露する出場者も居ます。『M-1グランプリ』の優勝を本気で目指すコンビは、ひたすら“M-1用に特化したネタ”を稽古し続けますが、『THE W』にはそういった傾向と対策を模索するような段階にきていません。一般の視聴者にも指摘されてしまう“質の低さ”はそのような部分も原因としてあるのかもしれませんよ」(テレビ誌ライター)
とはいえ、各テレビ局や芸能事務所も、“第二のイモトアヤコ”や“新たな久本雅美”といったニューホープを発掘したいとの願いは共通しており、同大会を盛り上げる為なら1000万円の賞金額など大会スポンサーにとっては痛くもかゆくもない金額ということだろう。
まだまだ第2回を終えたばかりということで、もうしばらくは「THE W」の成長期間として見守る必要がありそうだ。
(木村慎吾)