小学校入学を目前に控えると、「今までできていた習い事は続けられるのか?」「新しい習い事を増やす時期か?」と、今後の過ごし方について考えさせられます。幼児から小学校までの教育現場で、子どもたちやお母さん方と接していて分かったのは“覚悟と調整”が必要だということです。
小学校生活は、毎日連続したカリキュラムです。日々宿題が出ますし、今日が終われば明日の準備。そうした状況で、まずは学校生活に慣れることに必死な1年生は、明日の準備を終える前に習い事をすることで寝る時間が遅くなってしまい、朝もスッキリ目覚められずヘトヘトになってしまうケースも。ですから、習い事に関しては、子どもの体力ややる気を見極めて、やる・やらないを決めることが大切です。
曜日設定を「土曜日」にすることもオススメ。まずは学校生活をしっかりと、その上で力を積み上げたいという場合にぴったりです。また、視野に入れておく必要があるのは「送迎」について。送迎が必要か、働いている場合は代わりに頼める人やサービスが存在するか、両親のサポートは受けられるかなど、事前の調整が必要です。習わせるなら、「どうしたらスムーズにできるか」を考えましょう。
最初のうちは習い事を「しない」という選択もあります。登校やクラスで受ける授業、休み時間、友だちとのやりとり、学童での生活など、一つひとつに慣れるのに時間がかかる子もいます。最初のうちにあれもこれもと詰め込むことでどれも中途半端になってしまい、自信を持てずに毎日不安な気持ちで登校するようになってしまうことも考えられます。
そうならないためにも、習い事をしているなら子どもが楽しんで臨めているか、上達するために練習する時間は確保できるか、体調を崩して休んだ場合にどんなサポートをしてくれているかなど、確認しながら進めていくといいですね。大きなストレスになっているようなら、一度やめるという選択肢も持っておくべきです。
子どもの力を高めるはずの習い事なのに、逆にどんどん自信を失い、何事にも積極的になれなくなってしまうのではもったいないですよね。「将来のことを思うとやっておくべき」ではなく、「今の状況で、吸収して力を高めていけるのか?」という視点でみてあげると、判断しやすいのではないでしょうか。
(Nao Kiyota)