健康を維持するには腸内環境を整える──よく耳にしますが、実際に腸はどのような役割を担い、どうやって健康体を維持してくれるのでしょうか。そして、腸内を健康的に保つと、さまざまなメリットもあるようです。
養腸家で日本養腸セラピー協会会長でもある真野わかさんの著書「1日1分腸もみ:腸そうじで内側からキレイに」(大和書房刊)によると、仕事や家事で肩が凝ってしまうように、日々働く腸もしばしば冷えて硬くなるのだとか。腸は小腸と大腸に分かれてそれぞれ重要な役割を果たしていますが、これらが硬くなってしまうと本来の力を発揮できなくなるそうです。
このときに「腸もみ」を行うと、凝りが取れて本来の働きがスムーズになります。腸には血管が集まっているため、もむことで血行を促進する効果も。同書には、腸もみで大腸の動きがよくなると老廃物が体外へ出されやすくなり、便秘・体臭の予防改善効果が期待できると書かれています。また、小腸の動きがよくなると、余計な栄養が吸収されることがなくなり、免疫力が高まるそう。血行がよくなることで冷えも改善され、代謝が高まる効果まで期待できるそうですよ。
このように腸の働きがよくなると、食事で摂った栄養素をスムーズに活用して体内の働きをも活性化し、太りにくく痩せやすい体質にも変わります。そして、栄養状態や代謝がよくなることで、疲労回復や肌のターンオーバー、髪の成長・再生もスムーズになることから、美肌・美髪効果も期待できますね。日々の疲労や不調も回復しやすくなって一石二鳥です。
ですから、ダイエットのみならず、健康的で若々しい状態をキープするためにも、「腸」をいたわるケアを積極的に取り入れていきたいですね。本格的な腸もみを自身で行うのは不安だという場合は、「腸をさする」のがオススメ。温めてリラックス効果が期待できますので、TVを見ている時間やお風呂などで取り入れてみてはいかがでしょうか。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)