俳優の松坂桃李が5月14日放送のバラエティ番組「ウチのガヤがすみません!」(日本テレビ系)にゲスト出演。主役を務める時代劇映画「居眠り磐音」(5月17日公開)をヒロイン役の芳根京子とともにアピールした。
この日は“出張ビリビリチャレンジ”と題し、強烈な電気ショックを与えるビリビリマシーンを装着した芸人4人が様々な競技に挑戦するロケVTRを放送。身もだえしながらボルダリング中の壁から落下したり、カラオケの歌い出しで電気ショックに絶叫するなど、数々のシーンを松坂もエンジョイしていた。その姿に対して大きな違和感を感じるファンもいたという。
「松坂は現在、ドラマ『パーフェクトワールド』(フジテレビ系)で主役を務めています。局が違うわけですから、番組では主演ドラマについて語ることはなかったのですが、彼が演じている役柄を鑑みれば、ドラマファンは煮え切らない感情になってしまったかもしれませんね」(テレビ誌ライター)
松坂がドラマで演じているのは車椅子に乗る建築士。大学時代に事故で脊髄を損傷し、下半身不随になったという役柄だ。作中では松坂に思いを寄せていた同級生(山本美月)が介護の勉強をしながら松坂をサポートしており、14日放送の第4話ではその山本が駅のホームから転落するも松坂は車椅子ゆえに助けられなかったなど、重めのシーンが映し出されていたのである。
「障がい者の悩みや葛藤を演じる松坂が、何もこのタイミングで、バラエティ番組で電流ショックに悲鳴をあげる芸人たちを笑うようなことをしなくても…という気はします。“出張ビリビリチャレンジ”では安全性に留意しているのは確実ですし、過度な規制は番組の面白さを損ないかねませんが、電流ショックに筋肉を硬直させてジタバタする芸人たちを見るという場は、障がい者を演じる松坂にとっては不適切な場だったと言えるでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
映画「居眠り磐音」では日本テレビが製作委員会に名を連ねており、松坂が宣伝に駆り出されるのは必然でもある。そして日本テレビにしてみれば、松坂が他局でどんな役を務めているかにはわざわざ配慮しないもの。そう考えると今回の松坂批判は、彼にとっては避けようのない不運な逆風だったのかもしれない。
(白根麻子)