フジテレビの報道番組「Live News it!」(フジテレビ系)が8月4日放送の中で、京都アニメーション放火事件の犠牲者となった武本康弘監督の同級生によるお悔やみのコメントを伝える際、誤ったテロップを表示させ続けたミスを謝罪している。
「らき☆すた」や「小林さんちのメイドラゴン」「甘城ブリリアントパーク」などの監督代表作を持ち、アニメ界で名声を誇っていた巨匠武本監督について、フジテレビは同監督の同級生を取材し、「天才だったからね。あんな天才いませんよ。絵見たら分かる、シナリオ見たら分かる」とのコメントを伝えるも、画面右上のテロップには「あんなアホいない」という誤った表示を続けてしまい、その後同番組内で奥寺健アナウンサーが「お詫びと訂正があります」と切り出し、誤った字幕の表示を謝罪した。
「4日配信の記事にて『デイリースポーツ』は、同番組を放送したフジテレビが今回のテロップミスが生じた要因として、担当者は“あんな天才いない”という正しい字幕の表示を発注したものの、字の乱雑さや生放送の作業に追われていたことなどが重なり、最終的な字幕ミスに繋がったという釈明を伝えています。しかし、状況や前後の文脈を考えれば、そこに“アホ”という言葉が表示されることに不自然さをおぼえる筈ですし、同時に、被害者やその遺族にとっては許しがたいミスになったともいえるでしょう。ネットでも『謝罪で済むような問題ではない』『チェック体制はどうなってるんだろう。慎重に扱うべき話題だったのに』『字が乱雑だからと天才とアホを間違えるってあり得るんですかね。前後の話の内容やお悔やみの言葉として使われるかどうか、普通の人間なら判断できると思いますが』との非難が相次ぎ、『スタッフの故意だと思う』『わざとでしょ、、』という指摘まで出ています。多くの犠牲者を出した悲惨な事件だっただけに、テロップミスへの反応も怒りに満ちたものが多くなってしまいましたね」(テレビ誌ライター)
どんな人間でもミスを犯すものだが、シーンや内容によっては、大きな波紋を呼んでしまうということだろう。
(木村慎吾)