押しも押されもしないアジアのアイドルといえば、BTS(防弾少年団)が筆頭となるだろう。アメリカのヒットチャートでもアルバムを出せば1位。1年の間にナンバーワンになったアルバム枚数でも新記録を作ったスーパーな存在と言える。ここ日本では、日韓の関係は過去最悪と言われているが、BTSファンには無関係のようでオリコンヒットチャートで圧倒的な売上げ枚数を記録した。
そんなBTSに迫っている危機が、本国での「兵役」と言われている。来年の2020年には最年長メンバー「ジン」の入隊が義務付けられていることで、ファンはザワザワしている。予定どおりならその後も続々と、シュガ、RM、ジェイホップ、ジミン、テテ、ジョングクの兵役が続き、少なく見積もっても全メンバーが揃って活動できない“空白の期間”が4年以上続くことになるのだとか。
本国でも一部からは「免除するべき」という声もあったが、本人たちは否定。韓国人の義務として「兵役に行く」と宣言したことで、実はいちばん驚いているのが日本のファンなのだとか。
「日本人にはなじみのない兵役義務。かつての韓流アイドルのファンだった人は経験がありますが、BTSには初めて韓流アイドルファンになった若者も多く、世界的スターとなったBTSにも兵役義務が課せられることで驚いているようですね。SNS上でも『長男のジンがいなくなるなんてショック』『推し(メン)がいないとつまらない』と、メンバー推しが顕著な日本の女子たちならではの反応が多く、なかには『テテがいないBTSなんて考えられない』『ジョングクが行くまでに韓国の法律を変えてほしい』と無理難題まで。日本で特に人気が高い、生まれが遅いテテやジョングクが兵役でいなくなってしまったら『ファンやめちゃうかも』なんて声はありました。そんな切実なファンの声もあるでしょうし、今が本当に旬のBTSですから、商業的な損失も考えてメンバーの何人かが同時期兵役できるように動いているというウワサもありますね。でも、そうなればグループ自体の休止期間が出てくるはずで、実際にはどうなるのでしょうか」(女性誌ライター)
国代表で金メダル候補になるほどのアスリートなら兵役免除も稀にある韓国。しかし、商業グループであるBTSの免除問題が出たときは、猛反対する声が少なくなかったとか。
「もしも、人気があるからという理由で兵役免除になったら、韓国の男として認められないというレッテルを貼られ、あとで困るのがBTSのメンバーです。よって、メンバーが兵役義務を断ることはないでしょう。さらに、本国の声も多くは『気をつけて行ってきてください』『何人かいない間はソロプロジェクトもいいと思う』『韓国男子であることの証明なので絶対に行くべき』と後押ししています。一方、日本人の反応を読むと『本当に防弾少年団になっちゃうなんて…』『入隊するともっと反日思想になっちゃうかも』と、過去に原爆Tシャツを着て炎上したグループに対する心配の声や、『ケガとかしたらどうしよう』『兵役中はSNSでも見れないんですか?』と、好きなアイドルの入隊という事態に対処できてない声も少なくないですね」(前出・女性誌ライター)
確かに、これが日本の「嵐」や「キンプリ」に置き換えてみれば考えられないという反応もわからなくはない入隊義務。慣れている韓国のファンと、慣れない日本のファンの意識の違いが出ているようだが、いずれにしても、メンバー全員が兵役を終えるまで日本でもこのまま人気が続くことを祈りたい。
(塚田ちひろ)