小学生時代は携帯電話が普及していなかったため、家族で出かけた際は待ち合わせ場所に遅れないようにとハラハラしたり、友だちと遊ぶ際には家に電話をし、友だちの母と話すのに緊張した思い出のある筆者ですが……。今では、小学生でもキッズケータイやスマートフォンを持つ“スマホネイティブ”たちの時代。彼ら彼女らは、どのようにスマホを使いこなしているのでしょうか。
電気通信事業者協会が2019年2月、スマートフォンを所有する13~18歳の中高生 500名を対象に行った「恋愛」に関する意識・実態調査(インターネット調査)によると、「恋愛をするうえで、スマホは必要不可欠なアイテムだと思う」と答えた中高生は、約8割(77%)にのぼりました。「恋愛においてスマホはどのような点で役に立つ/または必要になると思いますか?」という質問に対しては、「交際相手との仲を深める」(69%)、「恋愛対象の相手と仲よくなる」(63%)に続いて、「恋愛対象になる相手と新しく出会う」(23%)との回答が多く、出会いや交流を深めるツールとして活用していることがみて取れました。
一方、同調査で「スマホやSNSを通じた異性との出会いには危険があると思う?」と質問した結果、「Yes」が89%、「No」が11%と、インターネット上での出会いは危険と隣り合わせであるという認識は多くの学生が持っているようです。とはいえ「実際に出会い系サイトやアプリを閲覧してみたことはある?」という質問には15%が「Yes」と回答。約7人に1人はアクセスしたことがあることが判明しました。
学校や習いごとなど、身の回りの人間関係をより円滑に深く築いていく手段として活用するだけでなく、未知の世界に飛び込む手段としても利用することが身近になっている現代。反対に、対面でのコミュニケーションでないからこそ起こるいじめや喧嘩などの問題に、真剣に悩んでいる子どもたちもいます。恋愛といえば将来の伴侶となる可能性もありますから、「遊びでしょう」と放っておくと家族全体の問題に直面する可能性もあります。子どもたちのスマホ使用を監督する役割を担う我々大人が、スマホをどう活用し、子どもたちにどう伝えていくかが問われているようです。
(Nao Kiyota)