お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次が10月13日放送のAbemaTV「極楽とんぼのタイムリミット」に出演し、自身の個人事務所「有限会社加藤タクシー」を設立したと明かしている。
吉本興業所属タレントによる反社会的勢力への闇営業騒動が発端となり、パワハラ発言を含む上層部の威圧的な振る舞いに憤慨した加藤は自身のレギュラー番組内で「今の社長・会長の体制が続くなら俺は吉本興業を辞める」と宣言。これを危惧した吉本は所属タレントとの“ファミリーな関係性”を強調すると共に、タレントと契約を結ばないという方針を改め、一般的な専属マネジメント契約に加え、“業務提携”に近いエージェント契約の導入を発表すると、加藤は10月1日よりこのエージェント契約を締結したという。
「私はもう大手事務所じゃないですから。有限会社加藤タクシーの社長兼タレントです」「吉本さんをエージェントとして仕事の契約を結ぶというだけのこと」などと話し、新事務所の代表には妻のカオリさんを据えたとも明かしている。
「そもそもエージェント契約の導入を提案したのは加藤自身だと本人が説明しており、このエージェント契約という存在はほぼ加藤浩次の為の契約形態と言っても差し支えないでしょう。本来は闇営業に手を染めた雨上がり決死隊の宮迫博之を筆頭とする“仲間の芸人”に脅しともとれる威圧的な発言をした上層部の横暴に激怒し、吉本を辞めると宣言したはずが、いつの間にか加藤にとって最も“稼ぎやすい契約形態”の導入で収束するという“ハッピーエンド”になっています。もし吉本上層部の振る舞いに男として、芸人として、怒りを覚えたのであれば、会社の中でほぼ加藤だけが得をするような契約を導入させて留まるというのはややモヤモヤが残りますね。加藤のようにすでに芸人としての実績があり、吉本の助けを必要とせずに仕事を得られる場合はこのエージェント契約の恩恵を受けることができますが、99%の吉本芸人にはそれは当てはまりません。完全に“一人勝ち”状態ですよ」(テレビ誌ライター)
これにより、加藤は吉本を通さない“中抜きゼロ”の直営業を好きなだけ引き受けることが可能になった上、世間からはまるで“吉本興業所属タレント”であるかのような印象で芸人活動を続けることができる。
今回の闇営業騒動で唯一“賢く得をした”芸人こそ加藤浩次なのかもしれない?
(木村慎吾)