大みそかの「第70回NHK紅白歌合戦」において、7月に亡くなった故・ジャニー喜多川氏の追悼企画が検討されているという。ギネスブックにも載るほどの実績を持ち、まさに芸能界のレジェンドと言えるジャニー氏を追悼することに関しては、ジャニヲタのみならず一般層からも納得の声は少なくない。だがそこで問われるのが、企画の中身だというのだ。
「一口にジャニーズタレントと言っても、紅白の視聴者全体に広く認知されているのは『嵐』だけ。古参の『TOKIO』や『V6』、『関ジャニ∞』あたりまでは高齢者層でも《この子、見たことあるわ》となるでしょうが、いまや紅白の常連となった『Sexy Zone』や『Hey!Say!JUMP』であっても、多くの紅白視聴者にとっては頭にはてなマークが浮かぶ程度の存在感でしかありません。しかもジャニー氏はジャニーズJr.の育成に力を入れていたことから、事務所側がここぞとばかりに来年のデビューが決まっている『SixTONES』や『Snow Man』を押し込んでくるやもしれず、もはや“電波の私物化”との批判も免れないでしょう」(業界関係者)
そんななか業界内部からは、ジャニーズ事務所の副社長に就任した滝沢秀明の決断に期待する声もあがっているという。
「ジャニー氏の追悼企画では、芸能界の歴史に名前を刻んできたレジェンドたちの復活に期待する視聴者も少なくありません。あおい輝彦らが所属した『ジャニーズ』に始まり、郷ひろみや川崎麻世、シブがき隊など、お茶の間に広く名前と顔を知られた《元ジャニーズ》は大勢います。ただジャニーズ事務所ではこれまで、退所したメンバーにはとことん冷たい態度を取っており、従来ならそんな企画にゴーサインを出すことなどありえませんでした。そういった旧来の社風に滝沢副社長が懐の深さを見せて風穴を開け、ジャニー氏を慕ってきた“元ジャニ”たちが勢ぞろいして追悼の思いを寄せる場面に、大きな期待が寄せられているのです」
9月4日に東京ドームで開催された「お別れの会」では、祭壇にジャニー氏と田原俊彦が一緒に写った写真も飾られ、ファンや関係者を驚かせていた。この年末にはそれを超える衝撃が期待されそうだ。
(浦山信一)