俳優の佐野史郎が11月10日、自身のオフィシャルブログ「橘井堂」を更新し、第三腰椎を圧迫骨折してしまった「ガキの使いやあらへんで!! 年末スペシャル」(日本テレビ系)での撮影事故の真相を語っている。
佐野は6日に敢行された同番組の撮影中、液体窒素を含ませたペットボトルの破裂による勢いで空中に舞うという“体当たり”企画に挑戦したところ、吹き飛ばされた際に腰の痛みを訴え、全治2カ月と診断されていた。
これについて佐野は「私の負傷で笑えない状況にならないよう、放送されることを心より願っております」と自身の負傷が番組の放送に悪影響を与えぬよう配慮のコメントを発表していたが、その後、同番組で放送作家を担う高須光聖氏の軽率な発言で状況は一変。高須氏は9日にラジオ番組「ナイツのちゃきちゃき大放送」(TBSラジオ)にゲスト出演した際、お笑いコンビ・ナイツから撮影の事故について質問を受けると、佐野の負傷した現場には居合わせていなかったものの、すぐに関係者から連絡を受け、吹き飛んだ後の佐野の様子については「でも立ち上がって、(自分で)歩いていかれて。“捻挫くらいじゃない?”みたいなことをスタッフが言うてたんやけど」と説明。
続けて、「まぁでも、もともと、ここだけ(の話)やけど」と小声で切り出し、「実は佐野さんからもっとこうしたいっていうことがあった」「佐野さんが思い切ってやりたいってなって、(だからスタッフからは)“ありがとうございます!じゃあ良いですか?(佐野は)大丈夫”っつって、(撮影の事故に)なっちゃったんですよ。だから逆に向こうが恐縮して」などと当時の状況を激白している。
「しかし、この高須氏の説明に反論したのが他でもなく佐野史郎本人です。佐野は“ガキつか事故の真相!?”と題した自身のブログ内で、『高須さんはその時、現場にいらっしゃらなかったみたいですし、スタッフのどなたから聞いた印象をお話しなさったんでしょう』と疑問を述べると、『スタッフからそのように聞かされたならば、そのままラジオで発言なさるのは、まぁ、流れの中で仕方がないことだとは思いますが、それでもね、僕が“やる”と言わなければこんな事故は起きなかったのに…というニュアンスには傷つきますが』と伝聞による内容であることへの理解は示しつつも、責任転嫁にすら思える高須氏の発言には苦言を呈しました。そもそもこの事故直後から、佐野は怪我をしてしまったことで撮影に影響を及ぼさないよう配慮のコメントを出し、番組を守るような大人な姿勢を示していたわけですから、番組制作側である放送作家が他所のラジオ番組で余計な内情をペラペラと話すというのは誤解を生む行為です。ネットでも『これは高須さんのミス。軽々しく発言しない方が良い』『あの番組を楽しみにしてる人もいるんだから、裏方がペラペラと喋って事を難しくしないでほしい』との非難が出ており、高須のツイッターアカウントにも多くのクレームの言葉が届いていますよ」(テレビ誌ライター)
また、佐野は危険な撮影を拒否しなかった理由として、番組の収録に迷惑をかけたくないとの想いや、仕事を引き受けた以上は自身のプロ意識があったともブログ内で振り返っている。
そうした佐野の想いを踏みにじるような軽率な発言はやはり控えるべきだと言えるだろう。
(木村慎吾)