元スノーボード・ハーフパイプ日本代表の国母和宏容疑者が法律違反の薬物を密輸したとして11月6日に逮捕された件を受け、2006年のトリノ冬季五輪で国母容疑者とともに日本代表として戦った、現ポップカルチャータレントの成田童夢が怒りをぶちまけた。
東京スポーツの記事によると、成田は国母容疑者の逮捕について「残念で仕方ない。強ければ、うまければ、それでいいのか? いくら技術があっても、アスリート以前に人としてダメだろう。有名アスリートは“上級国民”でルールを破っていいとでも思っていたのだろうか。臨時とはいえ、指導する立場にあった人間が、誘惑に負けてどうする!」と、残念な出来事に率直な気持ちを語ったという。
成田は続けて「薬物でリラックスしないと怖さを克服できないなら、スノボはやめるべき。それでもやりたければ、合法の国に移住して国籍を変更するとか、いくらでも方法があるだろう。日の丸を背負うならそれだけの覚悟を持て!」と、同じ日本代表という立場で戦ったものとして怒りを見せた。
成田の発言にネットでは「ほんと、成田さんの言う通り」「国母ももういい年だし子供もいるのに、何で愚かなことをしてることに気づかないのか」「国母は国外に追放でいいよ」「成田童夢と国母は因縁浅からぬ間柄だからね。いろいろ思うことはあるんだろうね」などの反響を呼んでいる。
「成田さんが国母容疑者のことを、スノーボード選手としてリスペクトしてるのは間違いないですし、トリノ五輪の日本代表としてともに戦った仲間としての思いはあるでしょうね。ただ、当時、成田さんは年下の国母容疑者のイジメを受けていたという報道がされたことはありますし、スノーボード選手としてはともかく、成田さんも一個人としては国母容疑者に対して思うところがあったのではないでしょうか。逆にそういう間柄だからこそ、成田さんの発言は重いですね」(スポーツライター)
成田は続けて「代表選手は犯罪予備軍に見られても仕方ない。そんな競技に公費を支出すべきなのかという意見も出るだろう。そもそも(全日本スキー連盟)スノボ部の中に、スノボを競技ではなく、遊びの延長と考えている人間が多すぎる。組織が腐っている。ボクシングやテコンドーのように、一度リセットして第三者を入れ立て直すべきだ」と、スノーボード界の将来を案じる発言もしたという。
競技を離れてもスノーボードに熱い想いを抱き続ける成田のような人材こそ、連盟の中に入って改革を断行してほしいという声も上がってきそうだ。
(石見剣)