ジャニーズタレントは、後輩グループのコンサートや舞台を演出、アドバイスすることが多い。代表例は、滝沢秀明。昨年末で芸能界を引退して、現在はジャニーズアイランドの代表取締役社長を務めている。彼はタッキー&翼として芸能活動をしていたころから自身、先輩、後輩の舞台を演出していた。最近では、KinKi Kids・堂本光一、関ジャニ∞の横山裕、大倉忠義、嵐・松本潤などが、故・ジャニー喜多川さんのイズムを伝承すべく、後輩のステージをアシストしている。
NEWS・増田貴久の場合は、自慢のファッションセンスを生かして、Hey!Say!JUMPのコンサートのために衣装をデザイン。さらに、レギュラー出演中の番組でナレーションも兼務する多才さを見せている。
「ネタ番組『ネタパレ』(フジテレビ系)で、目の前のステージでネタを披露する芸人さんの呼び込みナレーションも担当しているのです。アメリカのエンターテインメントショーのように、エコーが効いたナレーションなので、スタッフロールがなければ声の主が増田であると判別しにくいですが」(芸能関係者)
ジャニーズタレントは、押し並べて美声が多い。その特性を生かしてナレーションを務める者が少なくない。代表格は東山紀之。現在もドキュメンタリー番組「バース・デイ」(TBS系)で、ナレーションと司会を兼務している。このスタイルは00年の前身番組「ZONE」から続いているので、実に19年もの長きに渡っている。
元ジャニーズでいえば、草なぎ剛。SMAP時代にレギュラー出演していた「笑っていいとも!」(フジ系)で出会った縁で、タモリの「ブラタモリ」(NHK)のナレーションを15年から務めている。SMAPが解散した16年以降、ジャニーズを離れた香取慎吾、稲垣吾郎、草なぎの地上波レギュラー番組が消滅していったが、「ブラタモリ」だけはしぶとく生き残っている。
「最近で評判がいいのは、ジャニーズタレントの舞台裏を独占密着している『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)の風間俊介。俳優として映画や連ドラや舞台、そのほかに声優、司会、コメンテーターなど、文字どおりマルチな仕事の幅ですが、10月にスタートした同番組のシーズン2でも、ナレーションを受け持っています」(前出・芸能関係者)
中居正広のように、特番限定で司会とナレーターを兼務するパターンもあるが、東山のような二十年選手は稀だ。
“ジャニーズの帝王”ヒガシの偉大さは、こんなところでも健在だった。
(北村ともこ)