近年、未婚率が上昇しているといわれている中、ますます“おひとりさま”が他人事ではなくなってきました。また、長寿化でもあり、おひとりさまの「孤独死」が問題になってきています。
おひとりさまの孤独死で心配なのが、自分の死後の葬儀や埋葬、家や持ち物の処分、飼っていたペットの預け先探し、使っていたSNSなどの処理等々、そうした死後の事務手続きを誰がやってくれるのかということですよね。いろいろな会社や知人に頼んでおくことになりそうですが、これらを一人で行うのは、高齢者としても大変なもの。想像しただけで不安になりますよね。
でも最近では、そんなおひとりさまの状況を救うサービスが続々登場してきているようです。例えば、2019年12月17日よりサービス提供を開始したばかりの、三井住友信託銀行の「おひとりさま信託」です。これは、おひとりさまの葬儀、埋葬、家財整理、デジタル遺品、諸届事務、公共サービス、形見分け、ペットの預け先探しなどといった、「死後事務」を一手に引き受けるサービスです。
同行が実施した終活アンケートによると、不安の要因の半数が「死後事務」「遺品整理」であり、女性のほうが男性より10%程度大きく不安を感じている結果になったそうです。このサービスでは、エンディングノートをシステムで安全に預かってくれていつでも更新でき、しかも、死後すぐに発見してもらいやすい仕組みを設けているとか。また、SNSで、月1回、週1回など、自分が希望するタイミングで安否確認を配信してくれ、返信がない場合は安否調査を実施してくれるそうですよ。
死後事務を引き受けてくれるのは、他に弁護士、税理士、行政書士、NPOや企業、一部の社会福祉法人などがあります。自分が最も信頼できる便利なものを選び、生前に契約を結んでおけば、安心して残りの人生を生きることができそうですね。