1年間のブランクを経た今シーズン、思うように実力が発揮できていない感のある浅田真央選手。GPファイナルでは体調が悪いまま出場し、6位となってしまった。しかし、戦績はといえばGP中国杯の優勝をはじめGPファイナル以外はすべて表彰台。満足のいく滑りではないかもしれないが、結果は残しているといえる。
「GPファイナルは胃腸炎をおしての出場でした。浅田選手は故障があっても体調が悪くても決して試合前後に口にすることはありません。あとから関係者から漏れ聞こえたり、エキシビションを取り止めたりして初めてわかることがほとんどで、本当に忍耐強いのです」(女性誌記者)
佐藤コーチも、復帰後の技術面は問題なく、あとは精神面と語っている。とりわけ浅田選手の場合、表彰台や優勝はもとより完璧な滑りを求められてしまう。人気選手の宿命なのだ。
「浅田選手はテレビのインタビューで『復帰すると決めてから練習を積んできたことを信じて、思い切り演技できればいいなと思っています』と力強く語り、小塚崇彦選手も『この間、ちょっと一緒に滑らせてもらったんですが、ちょっとずつ調子が上がっていると言っていました』とのこと。数々の苦難やプレッシャーを乗り越えてきた浅田選手ですから、自身で納得のいく滑りを見せてくれるのではないでしょうか」(スポーツ紙記者)
浅田選手の優勝は“平常心”にかかっているといっても過言ではないだろう。
(芝公子)