政府が「全世帯に布マスクを2枚送ります」と宣言したのは4月1日。今週から漸次届けられるようだが、緊急事態宣言も出て、お父さんも家でリモートワークする家庭が急増。悠長に布マスク2枚を待っている状況ではないご家庭も多いことだろう。
とはいえ、近所の薬局に使い捨てマスクが入荷される気配はなし。そこで、にわかにブームになっているのがマスクの手作り。だが、そんな手作りブームにもまた問題が発生。全国でマスクを作る人が日に日に増えたため、マスクに最適なダブルガーゼが品薄状態になっているのだ。
それでも「ガーゼがないからと諦めないで」と話すのは、都内で「マスク作り教室」も開いていたミシンアドバイザーだ。
「ガーゼの代わりに家にある適当な生地で作る方も少なくないようですが、失敗も多いようです。そこで、私が生徒さんにお勧めしているのが『さらし』と『手ぬぐい』。肌触りや通気性などバッチリです。どちらも綿素材を使ってください。ガーゼがないと諦めていた人も、これなら簡単に入手できますのでぜひトライしてほしいですね」
マスク作りでは、失敗しがちなポイントがあるという。
「市販の使い捨てマスクと同じように、プリーツを作りたがる人が結構います。しかしそれは失敗への近道。ジャバラ状に重ねると生地も余分に必要になりますし、ミシンに慣れていない人がジャバラで縫おうとすると、どんどん生地が厚くなって、下手をするとミシン針が折れてしまう恐れもあります。それに布マスクは洗濯して再使用することを目的にしているのに、プリーツの折り目があると乾きづらくなる。乾くのが待ちきれず湿った状態で使う人もいるようですが、それは逆に不衛生です」
さらしや手ぬぐいなら、プリーツがなくても十分に顔にフィットするとのこと。ネットなどで型紙をダウンロードして、少し立体型に作るのがコツだとか。
無機質(?)な「アベノマスク」が届く前に、自分にフィットしたオリジナルのマスクを作ってみるのはいかが?
(藤田まさこ)