新型コロナ感染拡大でどこも品切れ、入荷未定。私たちの日常生活で市販のマスクはいまやプレミアグッズだ。「それでも感染を防がなくちゃ」という人たちの間で、マスクの手作りがブームになっている。
ところが、今度は手作りするための素材が品薄状態に。入手困難なダブルガーゼのほかにも、今ではマスクのゴムさえ手に入らない状況。その代わりに「パンツゴム」や「ヘアゴム」を利用するという人も増えているという。だが、都内でマスク作り教室などを開いていたミシンアドバイザーは、こうアドバイスする。
「仕方なくそうしたゴムで代用する人が多いようです。ただ使ってみればわかりますが、パンツゴム、いわゆる平ゴムは張力が強すぎて、耳が痛くなってきて長い時間着けていられません。よく売れているヘアゴムもしかりです。でも、どうしてもマスクゴムが入手できない場合は、それらを上手く組み合わせることで快適なオリジナルなマスクが作れるんですよ」
なんでもそれは、パンツゴムとヘアゴムをつなぎ合わせて“バンド状”にするのだとか。
「マスクにはマスクゴムの代用品として平ゴムを付けます。別に用意したヘアゴムは、足つきボタン(裏に通す穴がある)を2個通して、適当な長さで結んでおきます。そしてマスクを装着するときに、平ゴムの左右の耳に当たる部分に、後頭部から回したヘアゴムのボタンを引っかけてください。すると、平ゴムが耳に当たらず痛くなりません。いわば、後頭部をバンドが一周するスポーツメガネのマスク版といったところでしょうか。ヘアゴムの長さを上手く調整すれば、一般のマスクよりフィット感も出ます。海外ではそうした手作りタイプのマスクを着けている人も結構いますね」
また、手作りマスクブームで品薄になりつつあるのが、白糸なのだとか。それについてもひと言アドバイス。
「木綿糸にこだわる方が多いですが、最近のミシンはスパン糸に最適に作られているので、木綿糸と相性が悪いことが多いんです。もしこれからマスクを作ろうという人がいたら、普通に広く売られているスパン糸を使用してください。型紙などはネットからダウンロードして手に入りますから、ストレス解消の1つとしてもマスク作りをお勧めしたいですね」
巣ごもり時間を使って、オリジナルマスク作りを楽しむのもいいかも。
(藤田まさこ)