落語家の立川志らくが4月16日放送の「グッとラック!」(TBS系)に出演し、コロナ禍の緊急経済対策として国民1人当たり10万円の現金給付が実現した場合の用途について言及している。
国民から多くの批判的な声があったことから、番組放送後に安倍首相は会見で所得制限を設けない一律での10万円給付を表明したが、国山ハセンアナウンサーは「もしも(10万円が)入ったら何に使いますか?」とMCの志らくへ質問。
これに対し、志らくは「急に言われても…。何に使いますかって、ポロっと変なこと言ったら大炎上しますから。恐ろしいこといきなり聞かないでくださいよ」と困惑した様子を見せ、「お前はなんで寄付しないのか?とか色んなこと言われますから、今色々と整理してます。そのお金どうしようかって」と明確な答えを避けている。
「そもそも政府がこれまで頑なに現金給付の対象に所得制限を設けてきた理由として、貯蓄に回されるのを嫌がったという事情がありますから、影響力のある著名人がテレビ番組で『僕は貯蓄します』や『使うつもりはありません』などと発言すれば、政府の今後の“出し渋り”政策に繋がってしまう可能性があります。かといって外出自粛のご時世、外食や旅行に使いたいとも言えませんから、炎上を避けたいタレントにとっては想像以上に神経をすり減らされる質問内容かもしれません。家賃の支払いや水道・ガス・電気代などに使うというのが最も無難な回答でしょうが、ネットではどんなものに使おうが個人の自由だとして、志らくへ用途を尋ねたハセンアナに対する『聞く方がおかしい。志らくさんが気を付けた発言したからまだいいけど』との指摘や、志らくの返答に関して『答えとして正解』『ストレスから攻撃的になっている国民の皆さんへの皮肉でしょう』などといった反応が出ています」(テレビ誌ライター)
生活困窮者にとっては命に関わり得る経済政策であるだけに、各報道番組のコメンテーターは細心の注意をもって発言しなければならない“難解な質問”だったと言えるだろう。
(木村慎吾)