10月スタートのNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」のヒロインに、芳根京子が決まった。4月6日、ヒロインお披露目会見に臨んだ芳根は「朝ドラのヒロインはものすごく大きな目標であり、夢だった。もっともっと経験をしてこないと難しいだろうなと。まさか今の私にやらせてもらえるとは」と4度目のオーディションでやっとつかんだ大役に笑顔をはじけさせた。
会見で着用していた豪華なドレスはNHKからのプレゼント。前々作「あさが来た」が今世紀最高の平均視聴率23.5%を記録。現在放送中の「とと姉ちゃん」も初回視聴率22.6%をマークするなど、朝ドラはイケイケドンドン状態だ。その高視聴率をキープすべく、異例の特別待遇となった。
「芳根は都立高校1年の時に、遊助(上地雄輔)のライブ会場でスカウトされて芸能界入り。3年前、ドラマ『ラスト・シンデレラ』(フジテレビ系)で女優デビューしました。初主演ドラマ『表参道高校合唱部!』(TBS系)では、1000人以上の候補者の中からヒロインに選ばれ、映画『物置のピアノ』でも400人の中から主役を手にした。出れば次々と役をもぎ取っていくことから『オーディション荒らし』と呼ばれ、芸能プロ関係者に恐れられていました」(芸能ライター)
この吉報に最も喜んでいるのが、今夏のスペシャルドラマ「モンタージュ 三億円事件奇譚」を放送予定のフジテレビだ。「週刊ヤングマガジン」で連載されたヒット漫画が原作だ。殺人容疑で全国を逃げ回る主人公に福士蒼汰、その幼なじみを芳根が演じる。放送担当記者が内情を明かす。
「日本全国で撮影し、軍艦島でもロケを行うなど、金も時間もたっぷりかけた勝負作ですが、いかんせん内容が地味。福士の旬も過ぎた感があり、高視聴率には結びつきそうにありません。そこへ芳根の朝ドラヒロイン決定の報が舞い込み、フジテレビ関係者は大喜びしました。さっそく芳根を前面に出した宣伝方法を模索中です」
5月7日に芳根の出演映画「64ロクヨン」を公開する東宝も、これに追随。「朝ドラ特需」に沸く芸能界なのである。
(塩勢知央)