外出自粛や在宅勤務、保育園休園などを受け、家族そろって巣ごもり生活になっている子育て家庭も多いはず。そんなとき、家で仕事をする親としては、子どもを一時的におとなしくさせておくために、スマホで動画を見せることもあるのでは? でも実は、「子どもに動画を見せる際には注意点がある」と、発達心理学が専門の法政大学教授の渡辺弥生さんは述べています。
渡辺さんは、ネット上には「エルサゲート」や「虚無動画」と呼ばれるような、未就学児に見せるには不適切な動画も数多く存在していると指摘し、「スマホ動画を見せることそのものが“悪”ではありませんが、その動画の内容を確認することが大切です」と話します。
では、子どもの発達という観点からは、どのような動画がよいのでしょうか? 動画を見せる親の立場として、子どもに見せるべき動画をチェックしておきましょう。
■ストーリー性のある動画
渡辺さんは、ストーリー性があり、よりよく生きるための知恵など教育的意味が含まれ、登場人物の疑似体験ができるものは豊かな感情を育てるといいます。
そして、社会化の発育のために欠かせないコミュニケーション能力を身につけるためには、とくに「ストーリー性のある動画」がオススメだそう。「うれしいね、悲しかったね」などと言葉にすることで、「こういうときにはこの言葉を使えばいい」ということを理解していき、怒っている、喜んでいるなど、他人の感情を読み取る能力向上にもつながるそうですよ。
■認知的・非認知能力のバランスが取れているコンテンツ
「記憶する、計算する、考える」などの認知的能力を育てるものと、「粘り強さ、思いやり」といった非認知能力とのバランスがとれているコンテンツの動画がよいようです。
■信頼できる提供元、、監修がしっかりしているコンテンツ
長年子ども向けのテレビ番組を手がけているNHKなど、信頼できる提供元の子ども向け動画を選ぶことで、悪影響を及ぼす動画を避けることができます。
また、アサヒ十六茶のYouTube公式チャンネル『十六CH』では、渡辺さんが監修に加わった動画が16本見られるようです。これは、「アサヒ 十六茶」子育てサポート事業の一環として、2020年2月28日よりYouTubeに開設した、子ども向け見守り動画チャンネルです。専門家による監修のもと、楽しく学べるだけでなく、子どもたちの創造性もサポートする動画となっており、十六茶に含まれる16素材がキャラクターになって登場し、クイズや歌、工作などさまざまな教育につながるストーリーを展開。親としては安心できる動画といえそうですね。
子どもに動画を見せようと思ったら、見せる前に、親があらかじめ動画の内容をチェックし、判断することが重要といえそうですね。