長谷川博巳主演の大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK)の第18話が5月17日に放送され、平均世帯視聴率15.1%と高視聴率を維持。いよいよ「越前編」がスタートする中、朝倉義景に扮するユースケ・サンタマリアの演技が反響を呼んでいる。
「ドジョウ髭を伸ばしたユースケ演じる朝倉義景が、明智光秀(長谷川)が平伏して待つ大広間に現れ、なにやら挙動不審の足取りで上座につき、大きな声で『面を上げよ!』と話しかけるその姿に、ネットには“バカ殿っぽい”“バカ殿の先祖”といった声が寄せられました」(テレビ誌ライター)
前回「長良川の対決」に破れ、斎藤道三が討ち死に。追っ手を逃れ、命からがら美濃の国を脱出する光秀主従は織田信長の妻・帰蝶(川口春奈)の計らいで現れた伊呂波大夫(尾野真千子)に導かれ、隣国・越前に辿り着き、明智の衆を匿ってもらえるように交渉するといった緊迫した展開。そんな中、なにやら人を食った義景(ユースケ)の登場シーンに、面食らった視聴者が続出しているようだ。
「二人の対面シーンについてユースケは、『広間がやたらと広くて、光秀がやたら遠くにいるんです。だから、考えられないくらい大声で喋らないといけない』とコメント。また時代劇の経験が少ないため監督に相談したところ『所作など考えず、人物像も調べないで、いつものユースケさんでやってほしい』『その迷っている感じがいい』と、アドバイスされたことを明かしています。今回の“バカ殿”ぶりは、制作陣の狙いのようですね」(前出・テレビ誌ライター)
元SMAPの草なぎ剛と共演して約20年続いた番組「『ぷっ』すま」(テレビ朝日系)をはじめ、数々のバラエティ番組で活躍してきたユースケ。しかし、2005年に公開された映画「交渉人 真下正義」に主演して、日本アカデミー賞・主演男優賞を受賞。昨年のドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)、今年1月期の「テセウスの船」(TBS系)にもレギュラー出演し、個性的な演技はベテランの域に達しつつある。
「今回の朝倉義景役は、一癖も二癖もある食わせ者。光秀(長谷川)をのらりくらりと翻弄して、最終的には信長・光秀の前に立ちはだかる重要な役。制作陣の期待も大きいはず」(エンタメ誌ライター)
“バカ殿”義景も、今回の大河ドラマの大きな見所になりそうだ。
(窪田史朗)