NHKの連続テレビ小説「エール」の第64回が6月25日に放送され、多士済々の面々が自慢の喉を披露した。
この日、放送されたのは、主人公・古山裕一(窪田正孝)が所属するコロンブスレコードの専属新人歌手募集のオーディションの模様。
「古山の幼馴染みで、東京帝国音楽学校では古山の妻・音(二階堂ふみ)の2年先輩でもあった佐藤久志(山崎育三郎)と、音の歌の先生であった“ミュージックティーチャー”こと御手洗清太郎(古川雄大)のふたりがライバル同士としてバチバチと火花を飛ばし合っていて、放送ではこのふたりの歌唱を楽しみにしていた視聴者も多かったと思いますが、フタを開けてみれば他のオーディション参加者も素晴らしい歌声を披露してくれました」(テレビ誌ライター)
最初に歌声を聞かせてくれたのは、これがドラマデビューとなる坪根悠仁。2018年「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でフォトジェニック賞と明色美顔ボーイ賞を受賞し、現在はエイベックス所属。帝都ラジオ会長の御曹子・寅田熊次郎役を演じる坪根は「東京ラプソディ」で美声を披露した。
次に若手演歌歌手の徳永ゆうきが登場。10代の頃からバラエティ番組に登場する機会も多く、お茶の間にも顔を知られている徳永は「鉄道唱歌」を歌い、車掌アナウンスのものまねも聞かせてくれた。
そのあとを引き取ったのが、殿様キングスでボーカルを務めていた宮路オサム。殿様キングスが73年にリリースしたシングル「なみだの操」は74年のオリコンシングル年間ランキング1位に輝き、250万枚以上を売る大ヒットとなった。宮路は23歳と偽って書類選考を通った73歳の林喜一役で登場し、「東京行進曲」を歌い上げる。
「宮路さんが登場した時は驚きましたね。全盛期と変わらぬ渋い喉にビックリしましたが、自己紹介では『なみだの操』の歌詞にもある『おそばに置いてほしい』というフレーズを使っていて思わずニヤリとさせました」(芸能ライター)
続いて山崎育三郎が「丘を越えて」、古川雄大は「船頭可愛や」を歌い、トリを飾ったのが演歌歌手の彩青(りゅうせい)。コロンブスレコードのモデルである日本コロムビア所属で、民謡三橋流の名取でもある彩青は、三味線を演奏しながら「ソーラン節」でこぶしの利いた見事な歌声を聞かせた。
バラエティに富んだ面々の“歌合戦”にネットでは「朝から昭和歌謡を堪能できて感激」「みんな素敵な歌声で、ぜいたくな時間を過ごせました」「山崎さんと古川さんの歌目当てだったけど、他の人たちの歌もすごかった!」「宮路さんが元気そうで涙出てきた」「こりゃオーディション難航するよね」「歌上手い人ばっかり!と思ったら皆さん歌のプロの方たちなのか」「これはもっとじっくりと聞きたいな。ワンコーラスずつなのはもったいない」といった反応が起きている。
なお、「エール」は収録中断の影響で、29日からは第1回から順次再放送する。
(石見剣)