6月28日、将棋の第91期棋聖戦第2局で勝利をおさめた藤井聡太七段。この日は開幕局の時のスーツ姿ではなく、師匠である杉本昌隆八段からプレゼントされた和服を初めて着て対局に臨んだ。藤井七段は対局を終えて、「着てみると思ったより快適というか、普段通りにやれたのかなと」と語っているが、実はその立ち居振る舞いについて、杉本八段からアドバイスがあったという。
1つ目が、対局中に袖が駒に引っかからないようにすることで、どう立ち振る舞ったら良いかを教えたという。2つ目が、立ち上がる時に裾を踏まないようにということ。そして3つ目が、トイレは時間がかかるから、時間配分に気をつけるようにということだ。
「杉本八段は。袴、着物、襦袢と、3枚脱がないといけないから時間がかかると説明したのだそうです。しかし、藤井七段が2枚だと言い張るので、1枚ずつ、袴があって着物があって襦袢があるだろうと数えながら練習したのだそうです」(週刊誌記者)
今回の対局中、藤井七段は斬新な一手を打ったあと、すぐにトイレに立っている。トイレに立つのは自信の現れだと言われるが、相手が悩む時間を想定したうえで、時間がかかる和服でのトイレに充てたのではないだろうか。だとすれば、師匠の教えをしっかり守った出来のいい弟子、ということなのだが。
(伊藤その子)