KAT-TUNの亀梨和也が主演を務めるホラー映画「事故物件 恐い間取り」の劇中、前後のストーリーと一切関係のない場面で「たすけて…」という不可解な声が入り込んでいるという。
同作は、“事故物件住みます芸人”として活動する松原タニシの恐怖体験を綴ったノンフィクション「事故物件怪談 恐い間取り」を映画化したもの。亀梨演じる主人公の山野ヤマメが“いわく付き”物件を転々とする中で様々な心霊現象に遭遇する姿が描かれており、夏にぴったりのホラー作品として現在大ヒット公開中だ。
しかし、8月28日の同作公開直後から、作中に演出とは違和感のあるタイミングで「たすけて…」との囁き声が入っているとの証言がSNS上に続出。問題のシーンはヤマメが著書発売イベントのサイン会を行なっている場面で、同作の中田秀夫監督本人が「(“たすけて”の声は)映画のミックスのときに入れていないし、現場でも発していない」と制作サイドで入れた音声ではないことを明言している。
また、一部ではヤマメがサイン会のシーンで発した「気ぃ付けて」とのセリフが空耳で「たすけて」に聞こえるのではないかとの説も浮上。しかし、これについて中田監督はツイッター上で「どうしても不可解」な点として、ヤマメの「気ぃ付けて」のセリフは同作の録音担当者に確認したところ、「真ん中のスピーカーからしか出していない」としている。一方で、不可解な「たすけて…」の声は左側のスピーカーから聞こえるとされ、ヤマメの「気ぃ付けて」とは別の声である可能性を示唆した。
「公開中の映画に入り込んだ不可解な音声をめぐって、鑑賞者と監督本人がSNS上で直接様々な可能性を議論し合うという稀有な状況に発展。実際にメガホンをとった人間による音声解説をSNSで満喫できるのはファンにとってたまらないものではないでしょうか。もちろん一部からは『古典的なプロモーション方法』『ド素人の私が監督でも迷わず同じ演出をやります。そしてもちろん音声は入れていないと言い切ります』『そう言われると確かめたくなってまた観に行っちゃうかも…』などとリピート鑑賞を狙った“演出説”を疑う声も寄せられていますが、こうした雰囲気も全てセットで楽しむのがホラー作品の醍醐味とも考えられますからね。気になった人は上映中、件のシーンで左側のスピーカーを意識しながら聞き耳を立てると一層作品を楽しめるかもしれません」(エンタメ誌ライター)
“呪い”の後押しもあってか、「事故物件」はコロナ禍の逆風を吹き飛ばす大ヒットとなり、最終興収は30億円突破を十分に見込めるとされている。
ただし、独りで観るには恐怖に耐えうるだけの相当な覚悟が必要だと言えそうだ。
(木村慎吾)