「産休・育休後も今の仕事を続けることができるだろうか」「いざ復職したら、家庭と仕事をうまく両立できるだろうか」「復職後も出産前に思い描いていたキャリアを築けるだろうか」
このように、出産後の職場復帰について不安を抱えていませんか? 多くの先輩ワーママたちは、どのように乗り切っているのでしょうか。
ライフステージに合ったキャリア形成支援のためのキャリアカウンセリングサービスを運営するfruorが2020年8月、企業などに勤め2010年以降に育休から復職した人564名を対象に行った調査によると、約7割が復職時に会社との面談を行なった一方で、約6割の人が面談を通して復職後のキャリア展望を描けなかったと感じていることが分かったそう。
復職後の働き方やキャリアについて、悩みや不安を抱えつつも上司や会社に伝えなかった人は過半数にのぼり、「子育て中である事情を考えると我慢すべきものだと思った」「上司や社内の雰囲気などから聞く耳をもたれないと諦めた」「話す機会がなかった」などの声が寄せられたそうです。
育休からの復職時は、家庭と仕事の慣れない両立に苦労するだけでなく、子どもの体調などによって予定通りに出勤できなかったり、時短勤務をせざるを得ない時期があったりと、出産前と同じように働くことは難しいもの。周りの社員との連携が重要になる一方で、そのことで迷惑がかからないようにと遠慮してしまい、働き方やキャリアについて十分に相談できない人が少なくないようです。
また、同調査では「復職後に両立の困難さから会社を辞めることを考えたことがある」と回答した人が「何度もある」「1、2度ある」を合わせて約6割にのぼったとのこと。出産前と同じようには働けないことが原因で、思い描いていた役割を担えなかったり、周りの理解が得られなかったりすることで、仕事を続けることへの困難さを感じる人も多いようです。
復職後の相談では希望が叶わなかったり、認識の相違があったりすることもある様子。産休に入る前に社内で先輩ママたちがどのように復職を乗り切ってきたのかを調査したり、事前に復職後の仕事の進め方について相談したりしておくことも一つの方法かもしれません。
復職後のキャリアに希望がある場合は、社内の制度や上司と相談しながら、自ら道を切り開いていく覚悟が必要なのかもしれませんね。
(Nao Kiyota)