お笑いタレントの出川哲朗が10月19日放送の「有田プレビュールーム」(TBS系)に出演し、視聴者ドン引きの“性的嫌がらせ”ドッキリを仕掛けたとして波紋を呼んでいる。
番組では、「芸人動画グランプリ」と銘打たれた企画を放送。様々な芸人が持ち寄った面白動画の中から、MCのお笑いコンビ・くりぃむしちゅーの有田哲平が最も面白いものを決めるという内容で、出川もこれに参戦した。
出川考案の動画は若手コンビ・エイトブリッジの別府ともひこへ仕掛ける「おっさんずラブドッキリ」。芸歴35年を誇る出川のパワハラまがいな色仕掛けに対し、デビューから6年目の別府がどこまで我慢して応じるかをチェックするものだ。
普段はドッキリを仕掛けられる側の出川。実際には「掛ける方も上手いんだっていうのを世の皆さんに分かってもらいたい」と意気込み、「純粋でピュアなんです」と別府をターゲットに選んだ理由を説明した。
出川は密室で別府と2人っきりになると、「これはヤラシイ話なんだけど」と切り出し、自らの出演番組に別府のキャスティングを推奨したことを打ち明けた。別府はこれに「恐縮です。本当にありがとうございます」と感謝し、言われるがままに出川からの「別府ちゃん、ここ押してくれる?」とのマッサージの要請を快諾。
ボディタッチを交えながら出川は別府に何度も「可愛い」と連呼し、「彼女はいないの?」「めっちゃ可愛いもん。言われないの?」などと距離を詰め、「別府ちゃん、(マッサージ)やってやるよ、俺が」と巧みにマッサージを交代。その際、出川は別府に気付かれないように上半身はマッパになり、背後から両手で別府の胸部分をまさぐると、最後にはバストトップをソフトタッチし、別府のシャツも脱がすことに成功した。
「出川は困惑する別府の耳元で『今回の仕事も俺が指名したから』『芸能界はみんなこうやって仕事取ってくるから』と打ち明け、次第に“関係”を断れないような空気を作り出していました。最後は畳の上でアンダーウェアを脱ごうとするタイミングでドッキリ企画であることを別府に知らせ、別府は『怖かったー』と絶叫。スタジオはこの出川の性ハラドッキリに大爆笑していましたが、SNSではこれに『倫理観終わってるな』『笑えない』と不快感を示すツイートも散見されました。また、番組公式ツイッターアカウントにも『出川さんのおっさんずラブドッキリの動画に強く抗議させて頂きます』『出川さんの企画誰も止めなかったんですか? 学校のイジメの構図と同じです』『当事者には不快でしかありません。性的マイノリティを笑いの対象にしたり、性犯罪加害者のイメージを植え付ける行為は非難されるべき』との苦言が寄せられています」(テレビ誌ライター)
番組としては、先輩芸人による後輩芸人への男同士の肉体的密着を笑いに落とし込みたかったのだろうが、性別に関係なく、こうした企画自体が健全ではないとの指摘もあった。
これまで散々なドッキリの被害に遭ってきた出川の考案だっただけに、今回の企画は良くも悪くも“らしさ”が出てしまった格好だといえそうだ。
(木村慎吾)