平均視聴率23.5%をマークし、今世紀1位になったNHK朝ドラ「あさが来た」。2位は「花子とアン」。これに続く3位が2002年放送の「さくら」だ。ヒロインを演じたのは、テレビドラマ初挑戦の高野志穂だった。
高野は約12年間を外国で過ごした経験を活かし、日系人英語教師エリザベス・サクラ・マツシタを演じた。しかし、その後はドラマのゲスト出演ばかりで、連ドラへの出演は数少ない。現在は女優業よりも、人気俳優の北村有起哉を妻として支えている。
ヒロインを射止めれば、全国区の顔となるNHKの朝ドラだが、高野と同じように朝ドラがドラマデビューで主役というラッキーレディーは他にもいる。初めて受けたオーディションで「天花」のヒロインに選ばれ、女優デビューしたのは藤澤恵麻。その後、映画「奇談」(05年)、「ラブ★コン」(06年)で主演するも興行的には振るわなかった。
05年の作品「風のハルカ」で主演した村川絵梨は、アイドルユニットのメンバーとしてデビューし、朝ドラは2005名の応募から選ばれて、これがテレビドラマデビューとなった。現在はテレビよりも舞台を中心に活動している。
「朝ドラヒロインになれば、一気に全国区の顔となって知名度は高くなりますが、それだけに注目され演技力の評価も厳しくなります。朝ドラを機に飛躍する女優もいますが、演技力がなければ、ガッカリ感も強くなる。だから、朝ドラで主役になった女優でも消えていった人は少なくないんです」(芸能ジャーナリスト)
朝ドラヒロインに求められる清潔感やけなげに頑張るといったイメージから外れると、バッシングにさらされるのは致し方ないということだろうか。