4月30日、黒柳徹子のエッセイをもとに彼女の半生を描く土曜ドラマ「トットてれび」(NHK)の第1回が放送され、視聴率10.1%の好スタートを切った。
「黒柳徹子は、『窓ぎわのトットちゃん』『トットひとり』『トットチャンネル』とエッセイを数多く出しています。『トットてれび』はそんな徹子の自伝的エッセイをドラマ化したものです。文字通りテレビの草創期から活躍し、テレビ界の生き字引のような存在である黒柳ですから、オファーを受けた満島も最初はこの仕事を受けるか躊躇したそうです。しかし、黒柳が『満島さんに演じていただけるならいいわ』と言っていると聞いて、演じる決心をしたといいます」(女性誌記者)
単なる黒柳のコピーでは嫌だという満島に「気にせず自由に演じていただいて結構」と答えた黒柳だが、ひとつだけ注文をつけたという。
「テレビ草創期を描くため、名立たる名優や文化人が登場しますが、その中には徹子と親交の深かった向田邦子も。黒柳は満島を呼び止めて『向田さんと一緒のシーンを演じる時は、向田さんとそっぽを向いていてちょうだい』と言ったそうです。向田が脚本を執筆しているそばで時間を過ごしたことも多かった黒柳は、向田の邪魔をしないように気をつけていたということを伝えたかったようです。向田は黒柳にとって盟友であり、特別な存在であったのです」(テレビ誌記者)
飛行機事故で向田が亡くなって、8月で35年になる。現在のテレビドラマを、彼女ならどう評しただろうか。
(大門はな)