8月10日放送の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK)に、平塚らいてう役として真野響子が出演した。前作の「あさが来た」に続いて平塚が登場したことを驚く声もあったが、歴史に残る女性運動家を見事に演じたとして、真野に対しては好意的な声が多く寄せられているようだ。
その「あさが来た」で平塚を演じたのは、アイドルから女優へと転身した大島優子。今回の真野と比べると、演技の面で大きな差があることは否めない。ところが一部の大島ファンがそんな格差を無視した感想をブチ上げ、ドラマ好きを激怒させているというのである。テレビ誌のライターが耳打ちする。
「一つは『平塚らいてう役だから大島が出るものだと思っていた』というもの。ただでさえ『あさが来た』ではストーリー上の必然性がなく大人の事情で出演したと言われていたのに、二作続けての出演などあるわけがないことも分からないとは失笑ものですね。そして二つ目は、真野の演技を見て『大島が成長した姿に見えた』というものです。これはいくらなんでも大女優の真野に対して失礼に過ぎるでしょう」
真野は演劇科の出身で、若手のころは劇団民藝で鍛え上げられた生粋の女優だ。そんな経歴を知らずとも、女優としての実績を見れば大島と比較すること自体が失礼だということは分かって当然のはず。たまたま同じ役を演じたというだけで、大島の未来になぞらえられた真野のほうこそ、いい迷惑なのかもしれない。
(白根麻子)