常に比較対照された亀梨と赤西のヒリヒリとした緊張感は、他のメンバーにも伝播し、事務所の中でKAT-TUNはすっかり“怖い存在”になってしまった。
「Hey!Say!JUMPの伊野尾慧(26)は、テレビ番組で『怖かった先輩は誰?』と聞かれ、真っ先に挙げたのがKAT-TUNでした。伊野尾がJr.時代にKAT-TUNのコンサートでバックを務めたときに、リハーサルを終えたJr.が、KAT-TUNより先に5種類ほどあった弁当から好きなものを選んで食べてしまったんです。結果、のり弁しか残ってなくて亀梨はブチギレたそうです。また、先輩グループである嵐も『お前たち怖かったよ』と言っていましたから、相当な雰囲気だったんでしょう。結成してからCDデビューまで5年も待たされたことで、焦燥感があったんでしょうね。メンバー同士の仲は決していいムードではありませんでした」(テレビ関係者)
それでも新曲をリリースするたびに、オリコンチャート初登場1位を獲得。それは、赤西が脱退した後も変わらなかった。
そんななか、都内に「バーをオープンした」と噂が立つなど“KAT-TUNの問題児”と言われていた田中聖(31)が、13年9月30日に「度重なるルール違反行為があった」として、事務所から専属契約を解除されてしまう。これは、長いジャニーズ事務所の歴史の中でも異例のことだった。このとき亀梨は「報道にあるようにお店だったり‥‥再三、僕らも注意してきた」と噂を肯定し、悔しい表情を滲ませたのだった。
こうして4人になったKAT-TUNだったが、ファンの熱烈な応援のかいあって、シングルを出せばオリコンチャート初登場1位の座は揺るがなかった。
しかし、15年11月24日に放送された「ベストアーティスト」(日本テレビ系)で田口淳之介(31)が16年春にグループから脱退をし、併せてジャニーズ事務所からも退所することを発表。同番組で田口は、グループ脱退について「自分自身、30歳を目前にして、これからの人生の歩み方を考えたうえで、メンバーには本当に申し訳ありませんが、自分の道を選択させていただきました」と報告した。
しかし、今後のビジョンについては明確な発表がなかったため、脱退に納得できないファンが続出。また、グループのCDデビュー10周年を目前にした突然の決断に、ファンの失望はさらに大きなものとなった。そして3月31日、田口はジャニーズ事務所を予定どおり退所する。
結局、グループに残った亀梨、中丸雄一(33)、上田竜也(33)の3人で5月1日に行ったデビュー10周年記念ドームコンサートツアー「KAT-TUN10th ANNIVERSARY LIVE TOUR “10Ks!”」東京ドーム最終公演を最後に充電期間へ入り、当面の間は3人でそれぞれがソロ活動をすることとなった。