2016年の秋から暮れにかけて、ワイドショーや情報番組で立て続けに「純烈」が取り上げられた。6人のうち4人が「戦隊ヒーロー出身」で「平均身長183センチのイケメン」が「ムード歌謡」に取り組み、各地の「スーパー銭湯や健康センター」で「おばさまたちに熱狂的な人気を博している」という構図は、テレビが飛びつくに十分すぎるキーワードだ。
古くは82年、下町の大衆演劇から飛び出した梅沢富美男が社会現象になった。メディアが作り上げたものでなく、実際に舞台に足を運んだ観客のたしかな支持によってブームが生まれたのだが、現在の「純烈」もこれに似た勢いを感じる。グループ結成から約10年、スーパー銭湯や健康センターを中心に、舞台の上だけでなく、客席に降りてファンと本気の交流をすることを欠かさない。もちろん、地道なボイストレーニングやダンスレッスンも継続することで、多くのファンがリピーターとなる一流のパフォーマンスを展開。常に笑顔が絶えない純烈ワールドの勢いは、悲願の紅白歌合戦出場も夢ではなくなってきた。