かつての日本では、スポーツでも芸能界でも“ハングリー精神”がもてはやされた時代があったが、近年の芸能界では、多少胡散臭さもあるような“セレブ”なるものがやたらばっこしている。だが、その中で正真正銘のお嬢様‥‥否、あえて「ご令嬢」とお呼びしたい方々も存在する。
まず、筆頭にあげたいのは、森家の泉、雪、星の三姉妹。祖母はご存知、日本を代表するデザイナー森英恵さんだ。
泉はトーク番組のMCや100均リフォームをするその姿でおなじみだが、雪は元モデルで、現在はLAを拠点にファッションプロデューサーとして活躍、また、星もモデル・タレントとして昨今テレビでよく見かけるようになってきた。
しかしこの三姉妹、実はパリ社交界名簿にも名前が載っており、社交界にデビューするための舞踏会「デビュタント」にも参加するほどのホンモノ。まさに「ご令嬢三姉妹」なのである。
ほかにも“高学歴女優”の先駆け的存在で、タレントとしても活躍する高田万由子もその一人だ。
高田の実家は、明治時代に武器・機械商として財を成し「明治三大貿易商之一」とまでいわれた「高田商会」創業者・高田慎蔵の末裔。都心の一等地にあった自宅は500坪で、本人曰く「部屋数はわからないくらいあり、入ったことのない部屋がいくつもある」ほどの豪邸だったそう。
高校時代の留学先は、世界中のお金持ちのお子さまばかりの名門私立学校「ル・ロゼ学院」で、「プライベートジェットでの移動は当たり前」という世界だったとか。
庶民感覚からは桁違いの生活だが、そんなことを感じさせない気さくさは、これぞ“ホンモノのご令嬢”だからなのだろう。“成金”とは一味も二味も違う彼女たちの振る舞いこそが、真のセレブの姿なのである。
(李井杏子)