「東京五輪無くなったら…」内村航平“魂の訴え”と世論のズレは埋まるか

 体操の内村航平選手が日本テレビによる独占取材に応じ、昨年11月に続いて、改めて東京五輪の開催に強い想いがあることを強調している。

 これまで、2008年の北京五輪、2012年のロンドン五輪、そして2016年のリオデジャネイロ五輪と3大会連続での出場を果たしてきた内村選手。合計7つのメダルを獲得する素晴らしい活躍を披露し、「スポーツは実力が全てだと思っているが、オリンピックだけは運という言葉を使わないと説明できない何かがある」と自身の体験を基に五輪の偉大さを口にした。

 また、内村選手は昨年11月に開催された国際競技会の閉会式にて、「僕としては残念だなと思うことは、コロナの感染が拡大し、日本の国民の皆さんが五輪ができないんじゃないかという思いが80%を超えていると。しょうがないとは思うけど、できないじゃなく、どうやったらできるかを皆さんで考えて、そういう方向に変えてほしい。非常に大変なことであるのは承知の上で言っているのですが、国民の皆さんとアスリートが同じ気持ちでないと大会はできない。なんとかできるやり方は必ずある。どうかできないとは思わないでほしい」と訴えかけ、大きな注目を集めた。

 当時の心境について内村選手は「もしこの状況で五輪が無くなってしまったら、大袈裟に言ったら死ぬかもしれない。それくらい喪失感が大きい。それだけ命かけてこの舞台に出るために、僕だけじゃなく、東京五輪を目指すアスリートはやってきている」と話し、現在でも五輪開催を強く願っていることをアピールしている。

「開催されるかどうかが不透明な中、日々ハードなトレーニングに励まなくてはならないアスリートの苦悩が窺える魂のメッセージでした。一方で、国内では各地で緊急事態宣言が発出されながらコロナウイルスの新規感染者数は微減にとどまっており、収束の気配は見えていません。五輪開催を願うアスリートの想いと、コロナ禍の恐怖に脅える国民との間には、開催への熱量に少なからずギャップがあることは否定できず、今回の内村選手のコメントについても世間からは『この状況で人が大勢集まる巨大なお祭りを行うことはどう考えても無理がある』『気持ちをわかってあげたいのだが、国民の命を危険に晒すとか、医療従事者の皆さんにこれ以上の負担を強いるわけにはいかない』『学生達の修学旅行やスポーツ大会等色々な事が中止になり、大学にも通えなくてオンライン授業しか受けてない学生、就職の内定の取り消し、職を失なった人達、限界を越えて頑張ってくれている医療従事者達と皆、大きい犠牲を受けている。オリンピック中心で世の中回っているわけではない』といった指摘が寄せられています」(ネットライター)

 ただでさえ第三波の感染の勢いが国内でコントロールし切れずにいる最中ということもあり、相変わらず世間から向けられる五輪開催への目は厳しいものとなっている。

“できない”と諦めるのではなく、「どうやったらできるかを皆さんで考えてほしい」と主張した内村選手だが、その強いメッセージはまだまだコロナ禍に喘ぐ国民には伝わりづらいのかもしれない。

(木村慎吾)

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