ミュージシャンのトータス松本が1月29日、「あさイチ」(NHK総合)に生出演。NHK朝の連続テレビ小説「おちょやん」で演じている主人公の父親役の“最低”ぶりについて必死の弁解をした。
「おちょやん」でトータスが演じているのは、主人公・千代(杉咲花)の父親・テルヲ。
主人公の千代が9歳の時、後妻に言われるがまま千代を奉公に出して一家離散の原因を作り、その後も成長した千代の前にたびたび現れて借金をせびるなど数多くのトラブルを持ち込んでくる“朝ドラ史上最低の父”と言われている。
トータスの元にもテルヲへのクレームが殺到しているようで「(クレームが)こんなになるとは思ってなかったです。ただ一生懸命お芝居してるだけやのに」とオープニングから苦笑い。この日は「テルヲのいいわけスペシャル」とトータス自ら告知。トータス曰く、最初は“ちょけた親父”という程度の認識だったが次第に「どういう気持ちでこの言葉を言えば良いのか分からない」と思いはじめ、そこから悩み始めたという。トータスは監督とのやり取りでなんとかやりきっていったが、最初はなかなかテルヲにはなれなかったと明かした。
番組ではテルヲに対する酷評のメールも紹介され、「酔ったシーンでは心底嫌気がさす」とぼろくそ。MCの博多華丸・大吉の2人からはトータスの演技が上手すぎるのか、それともトータスにどこかテルヲと同じ部分があっての「当て書き」ではないのかという質問もあがった。
トータスはテルヲとは違うと弁解しつつ、「人ってみんなテルヲの部分はあると思う」と断言。「テルヲに対して嫌悪感を持つと言うことは、そういう部分が自分にあるからじゃないのって思う。自分の中で絶対にああいう風になっちゃいけないっていう、ああいう人間だけにはなりたくないっていう」と持論を語った。
番組には「テルヲを憎んでトータス憎まず」と応援のメッセージも寄せられ、トータスは喜びながらも、「テルヲ、出てくんな!は分かるが、トータス出てくんな!と言われるとへこむんですよね。オレじゃないって……」と嘆いていた。
「トータス演じるテルヲがあまりにも評判なため、トータスが所属するバンド・ウルフルズが1994年に発売した4枚目シングル『借金大王』にも注目が集まっています。公式ユーチューブチャンネルの『借金大王』のPV動画のコメント欄は《おちょやんから来ました》《テルヲさんのテーマソングみたい!》など大盛り上がり。これもトータスの演技力の賜物でしょう」(芸能記者)
思わぬ波及効果があったトータスだが、評判が高い分しばらくはテルヲに振り回されそうだ。
(柏原廉)